女子フィジーク日本一・荻島順子 コンプレックスが最大の武器に きっかけは膝の故障 52歳で始めた筋トレで世界の舞台へ

 デイリースポーツ記者が独自目線で注目した人物、スポーツなどを掘り下げる「クローズアップ」。今回は女子フィジーク日本一の荻島順子選手(58)に注目。50歳を超えてから筋トレを始め、コンプレックスを武器に変えて筋骨隆々な肉体を構築。見るものの目を奪う圧巻の筋肉美を生み出すまでの道のりに迫った。

 荻島の膝を激痛が襲った。トライアスロンに打ち込んでいた最中に見舞われたアクシデント。手術を経ても歩行すら困難で、日に日に足が細くなるばかり。故障で趣味を失い、失望していた時に筋トレと運命の出会いを遂げた。

 ジムに通い始めたのは50歳を過ぎてから。トライアスロンで負った膝の半月板断裂から復帰するべく、リハビリのために入会した。「バーベルも触ったことがなくて。筋肉をつけることにも抵抗があった」。ボディビル競技の存在すらも知らなかったが、周囲の強い勧めで足を踏み入れた。

 生まれつき筋肉質であることはコンプレックスだった。一転、筋肉の世界に身を置けば短所と思い込んでいたことが最大の武器となった。52歳だった20年10月に大会を見据えてのトレーニングをスタートし、翌年の秋には早くも全日本選手権の女子フィジークで8位入賞。大会デビューからわずか半年で結果を残した。

 23年の初優勝から全日本選手権3連覇中。順風満帆な実績の影には幾多の苦労がある。昨年はヘルニアを発症。「もう諦めようかと思っていた」と3カ月間もまともなトレーニングができない期間を過ごした。ただ、体の基礎から見つめ直して体幹、フォームに目を向けながらけがをしないトレーニング方法を確立。60歳を目前にしても進歩を止めることなく、女王の地位は誰にも譲るつもりはない。

 日本の女子カテゴリーの中では最も筋肉量が求められながら皮一枚まで絞りきり、なお女性らしい肉体を追求する女子フィジーク。世界選手権でも頂点を取った荻島は、次世代につなぐ使命も宿してステージに立ち続ける。「最近は女子フィジークをやりたいですっていう声を聞く。若い子が出てくれた方が盛り上がります。そのためにも私は強くいないといけない」。次なる目標は全日本選手権4連覇。女王のプライドを胸に、さらに肉体に磨きをかけていく。

(デイリースポーツ・北村孝紀)

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