25歳の“筋肉社長”名門・亜大野球部中退から一流経営者の道へ
神戸のフィットネス業界を盛り上げるべく、25歳の“筋肉社長”でライウェイ株式会社の代表取締役・橋本健辰さんが奮闘を続けている。2022年に独立し、現在はパーソナルジムやマシンピラティス、マッスルバーなど8店舗を経営。底知れぬ向上心を原動力に多くの顧客に体を動かす素晴らしさを伝え続けている。
経営者としての礎を培ったのは高校時代。当時は六甲アイランド高校の硬式野球部で汗を流した。「元々トレーニングは嫌いだった」と入学当時は体重60キロ。ただ、全国屈指の強豪校と練習試合を重ねてその体格差を実感し、野球がうまくなるために高1の冬から筋トレに打ち込み始めた。
野球部の練習を午後8時に終えると、そこからバッティングセンターに直行。その後、ゴールドジムで午後11時前の閉店時間までみっちりウエートトレーニングを行うという過酷な日々を送った。睡眠時間は約5時間。それでも「私学の人はもっとやっている」と奮い立たせて肉体改造に成功した。甲子園出場はかなわなかったものの、卒業時の体重は約90キロまで増加。多くの大学野球部から勧誘の声が届くまでに成長を遂げた。
目標に向かってストイックに行動するのが橋本流の生き方。プロ野球選手の夢を追いかける中で大学は強豪の亜大野球部に進学した。1つ上には阪神・岡留、同学年には中日・田中、ソフトバンク・松本晴ら将来のプロ入りする選手が多数在籍。橋本さんは無名の公立校出身だったが、必死に食らいついてレギュラー獲得を目指した。それでも「ここにいて自分の価値があるのかなと。野球が好きだったのに好きじゃなくなっていた」と選手としての存在価値を見つめ直した中、退学を決意。自らの手で未来を切り開くべく野球に別れを告げた。
筋トレ好きであったこともあり、パーソナルトレーナーの道を目指して専門学校に入学。資格習得に励み、就活も進めていた中でパーソナルトレーナーの雇用条件に疑問を抱いた。当時の平均月給は20万円ほど。より自らの価値向上を追い求めた中で一念発起し、すぐさま起業を決意した。専門学校を卒業する前に地元の神戸市兵庫区に店舗を開業。すぐに行動に移した。
トレーナーとしても経営者としても右も左もわかない状況。「トライ&エラーを繰り返していきました」と歩みは止めなかった。22年1月6日の開業前は大みそか、正月も返上し原付きで周辺地域のポストにチラシ配り。寒さで赤らむ手に息を吹きかけながら必死で集客に没頭した。
SNSなども活用しながら経営は右肩上がり。一人では回しきれないほどの顧客を集め、24年7月からはマシンピラティスの店舗も兵庫に立ち上げて拡大に成功した。今ではパーソナルジムなどにとどまらずマッスルバーや24時間ジムも経営。「人生は一回きり。もう一回この人生をやり直したい思えることが成功の定義」と果敢に新規事業に挑戦して経験、実績を積み重ねてきた。「礼儀、礼節も勉強させてもらった。行って良かったです」と亜大で過ごした日々も今では人生の糧。教師を務める父、支えてくれた母には大学中退、起業と心配をかけてきた。「感謝で一杯です」と親孝行の気持ちを持って前に進む。
経営者としての根底にあるのはお客さまからの「ありがとう」を増やすこと。「0から1を作りたい」と運動と縁がなかった顧客に体を動かすきっかけを作り、運動を習慣としてもらうことをモットーとする。「僕一人ではここまでこられなかった。お客さまによりよい価値、サービスを届けたい。またスタッフあっての私です。これからも事業展開、新規事業立ち上げに挑戦していきたい」。経営者としてより高みへ-。「三方よし」の理念を掲げ、フィットネスへの情熱を燃やして進み続ける。
【LIWEI GYM】(パーソナルジム)兵庫県神戸市兵庫区中道通7-2-15松下ビル1F
【machine pilates flow】神戸駅前店、兵庫駅店、板宿店、春日野道店、西明石店
【筋肉酒場 シックスパック】神戸市中央区中山手通2丁目1-13 3F
