羽生まさか2位…4回転2本失敗

 「フィギュアスケート・世界選手権」(1日、ボストン)

 ショートプログラム(SP)首位で日本男子初となる2度目の優勝を狙った羽生結弦(21)=ANA=はフリーで今季最も多くのミスを犯し、合計295・17点で2年連続の2位に終わった。SP2位のハビエル・フェルナンデス(スペイン)が世界歴代2位の合計314・93点で2連覇した。初出場でSP4位の宇野昌磨(18)=中京大=は、4回転ジャンプを2本とも失敗し、7位に終わった。

 肉体、精神とも精が尽きたようだった。演技後の羽生は苦笑いを浮かべると、10秒ほどうつむき、そして両手を膝に置いた。生命線の4回転ジャンプは、冒頭のサルコーの着地で右手をつき、後半で連続ジャンプとするはずのサルコーも回転軸がゆがんで尻もち。ほかでもミスが2つ出て成功率5割では、勝機はやってこない。

 同組の6人が滑走する6分間練習前から硬い表情だった羽生は、「絶対王者」らしからぬ動きを見せていた。緊張から喉の渇きが収まらないのか、練習でトリプルアクセルを2本跳んですぐ給水へ。また、出番前にもオーサーコーチと言葉を交わしつつ水を求めた。

 「緊張していたし、全部跳びたいとすごく思っていた。集中したかったし、一つ一つのジャンプもうまくやりたいと思っていたが、緊張の質にうまく適用しきれなかった」と胸中を明かした羽生。フリーの連続ジャンプについて、ともにトーループの4-3回転から、4回転サルコー-2回転トーループへ構成を手直し。進化の証しを大舞台で見せたい思いが強すぎたことが、本来柔軟な足首を硬くしたようだ。

 昨年10月下旬からの2カ月足らずで4大会をこなして疲労が蓄積。それを抜くために2月の四大陸選手権(台北)出場を回避したことも無関係ではない。所属の城田憲子監督は「3カ月ぶりというのは、長かったかもしれない」と認め、疲労のみならず実戦勘まで抜けたのは誤算だった。

 「率直な気持ちを言うと、この舞台で金メダルを取れないようじゃまだまだと思った。悔しさはこらえている。また、来年頑張ります」と羽生。平安時代に実在した陰陽師(おんみょうじ)の安倍晴明を題材に和のテーストを存分に入れた「SEIMEI」は、ボストンでも観衆を魅了した。来季は未定だが、世界王者に再び挑むのなら、この名作を熟成させるのも悪くない。(米ボストン・武藤康弘)

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