真央連覇!トリプルアクセル失敗も収穫

 メダルを手に笑顔の(左から)2位のリプニツカヤ、優勝した浅田真央、3位のワグナー
2枚

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(7日、マリンメッセ福岡)

 女子はショートプログラム(SP)首位の浅田真央(23)=中京大=が、2本のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)こそ成功しなかったものの、フリーでもトップの131・66点をマーク。合計204・02点で2連覇を飾り、2014年ソチ五輪代表に大きく前進した。通算4度目の優勝は、女子のスルツカヤ、男子のプルシェンコ(ロシア)に並ぶ歴代最多タイ。2位にはリプニツカヤ(15)=ロシア、3位にはワグナー(22)=米国=が入った。

 がっくりと首をかしげ、悔しさを噛みしめた。10年バンクーバー五輪シーズン以来、4季ぶりに挑戦したフリーでの2回のトリプルアクセルは、1本目が転倒。2本目は両足着氷。2連覇よりも、それが悔しかった。

 2本目のアクセルは公式練習でジャンプの場所が他の選手の動きと重なることが多く、なかなか練習できなかった。結局、一度も成功のないまま本番へ。結果として2本とも失敗したが、真央は「ここで2回挑めたことは次につながる」と、うなずいた。

 佐藤信夫コーチの下で、基礎からジャンプをやり直して3年。ソチ五輪まで約2カ月と迫る中で、一から磨き上げた“伝家の宝刀”を2回挑戦できるようになったことが、何より収穫だった。同コーチも「技術的にはほぼできてる。彼女の夢をかなえてあげたい」と、目を細めた。

 この優勝で五輪切符はほぼ手中にした。シニア転向後初の3戦連続完全優勝。無敵の快進撃が続く。大会終了後の9日は、11年に亡くなった母匡子さんの三回忌。今も悲しみが癒えることはない。それでもファイナルの前に行われたロイター通信のインタビューではこう話したという。

 「今も毎日(母の)存在を感じてます。だから以前と同じようにできるんです」。5歳でスケートを始めて18年が経った。競技人生の集大成となる2度目の五輪舞台。いまも続く“二人三脚”の歩みが辿り着く終着地には、きっとハッピーエンドが待っている。

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