琴桜が1敗堅守 守りの相撲から脱却「体が動いてくれた」 賜杯争いをけん引も「別に関係ない。自分のやれることをする」
「大相撲秋場所・7日目」(19日、両国国技館)
大関琴桜が藤凌駕を肩透かしで退けて6勝目を挙げた。立ち合いで下がらず、先に攻めたのが奏功し、持ち味である懐の深さを発揮した。横綱大の里は美ノ海を押し出し、1敗を守った。賜杯争いは番付上位の2人が並走。綱とりの大関霧島は豪ノ山をとったりで下し、連敗を免れて5勝2敗とした。3連敗中の大関安青錦は、大関を狙う関脇熱海富士を寄り切って4勝目を挙げた。熱海富士は2敗に後退した。
何もさせなかった。琴桜は当たりを受け止め、肩透かしで藤凌駕を転がした。表情を変えず淡々と懸賞を受け取った。「集中してやりました」と語り、初対戦の意識についても「変わらずですね」と語った。
前日に続き、力強い相撲で連勝。相手の攻めを吸収する持ち味の柔らかさを発揮した立ち合い。それからの流れを「良かったんじゃないか。体が動いてくれたんじゃない?」と手応えを口にした。
今場所は4連勝発進も、引き技、はたきが多く相撲内容は悪かった。美ノ海に敗れた5日目の夜、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「もっと楽しんでこい!」とゲキを飛ばした。「勝とうと思えば硬くなる。親のためにいい相撲を取ろうと思えばいい」と真意を説明。大関の祖父である先代師匠(元横綱琴桜)の教えだという。
かど番だった先場所前、一門の連合稽古で左足首を負傷。痛みが出て、水がたまるほどだったが、8勝を挙げて地位を守った。2024年九州場所で初優勝した後、2桁勝利は1度。師匠は「大関になって勝とうという意識が強く、守りの相撲になっていた」と分析する。
古傷の左膝の状態も良くないというが、白星を重ねる今場所。大の里と2人が並び、賜杯争いをけん引する。「別に関係ない。自分のやれることをやる」。琴桜は表情を変えず言った。
