獅司 無傷の5連勝 すくい投げで逆転「もう少しで極まっていた、危なかった」 優勝へ自然体「自分の相撲が取れれば」
「大相撲名古屋場所・5日目」(16日、IGアリーナ)
獅司が竜電にすくい投げを決め、初日から5連勝。熱望していた6月のパリ公演参加を果たし、痛みを抱えた左肩手術を受けたばかり。痛みが消えて好調につながっている。両横綱は豊昇龍が豪ノ山をとったりで下し4勝目、大の里は美ノ海を押し出して2勝目を挙げ、今場所初めて安泰だった。大関陣は綱とりの霧島は平戸海に押し出されて初黒星、かど番の大関琴桜は1場所での大関復帰を狙う関脇安青錦に寄り切られて2敗。安青錦は4勝目。無敗は獅司と若ノ勝の平幕2人となった。
今場所は流れがいい。獅司が無傷5連勝で序盤を終えた。竜電に左の差し手を狙われ、関節を極(き)められかけたが、体を後退させて引き抜いた。そこで土俵際に押し込まれたが、回り込みながら左のすくい投げで逆転。竜電を土俵下に転がし「もう少しで極まっていた。危なかった」と振り返った。
ウクライナ出身。192センチ、177キロの巨体が持ち味の29歳。場所前のパリ公演が節目になった。昨年九州場所から痛みが出ていた左肩を夏場所千秋楽翌日となる5月25日に手術。まだ傷は癒えていなかったが、「そのために休場しなかった。次のフランスはいつになるか分からない」とパリ公演に参加した。
母国の激戦地ザポリージャ州で暮らす両親は、ビザの関係でパリ公演に訪れることはかなわなかった。それでも昨年10月のロンドン公演で知り合ったファンと再会するなど満喫。部屋に大量のおみやげを購入して、日本に戻った。
今月8日に相撲を取る稽古を再開し「ギリギリ間に合った」と話す。代わりにトレーニングを増やし、快進撃の肉体を作った。「肩の状態はまあまあ。先場所よりは全然いいです」。初場所で終盤まで優勝争いに加わるなど地力もあったが、肩の痛みが消えた効果は大きい。
2024年九州場所で新入幕。幕内10場所目での飛躍を狙う。5連勝にも「あまり考えない。自分の相撲が取れれば」と自然体で臨む。
