伯乃富士 単独トップ霧島撃破で逆転V残った 「不利な体勢になる可能性もあると思っていた」 観戦した両親にも感謝伝える

 「大相撲夏場所・14日目」(23日、両国国技館)

 歴史的な大混戦にもつれ込んだ。平幕の伯乃富士が賜杯争い単独トップの大関霧島を寄り倒し、10勝目を挙げるとともに逆転初優勝の可能性を残した。小結若隆景は琴栄峰を押し出し、霧島に並ぶ11勝目。義ノ富士にすくい投げを決めた藤凌駕、藤ノ川を突き落とした宇良が10勝に乗せた。7人が優勝戦線に残り、史上最多6人による優勝決定戦の可能性が出た。

 伯乃富士が結びの一番で単独トップの大関を撃破し、大混戦に持ち込んだ。右前みつを許して土俵際まで寄られたが、片足でこらえて必死に残す。巻き返してもろ差しになると、最後は一気に圧力をかけて寄り倒した。

 普段は勝ち筋だけを考えて土俵に上がるが、この日は「どうしても先に上手を取るイメージができなかった。不利な体勢になる可能性もあると思っていた」と逆転での勝利も想定。念入りなシミュレーションで、大きな白星をつかんだ。

 不思議な力も湧いていた。この日は鳥取県在住の両親が現地観戦。過去には、母が訪れていた場所で金星を挙げた。「おやじは大黒柱で、母は枝のように優しく支えてくれる。一生かけて恩返ししたいし、いいところを見せられてよかった」。最高の勇姿を届けた。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)からの暴力騒動で、春場所後に師とともに処分を受けていた伯乃富士。「大相撲には自分の志で入ってきている。自分の決めたことをひたすらやっている人間はかっこいい。そうなりたい」と角界入りした当初の夢を思い出し、真摯(しんし)に相撲と向き合っている。

 その場所で自身8場所ぶりの2桁星を挙げ、初優勝のチャンスをつくり出した。千秋楽は、前回対戦(十両時代の24年名古屋場所)で敗れた藤青雲と対戦。11勝目を挙げ、3敗の霧島と若隆景がそろって敗れた場合のみ決定戦が巡ってくる。「やり切りたい」。伯乃富士が目をぎらつかせた。

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