伊勢ケ浜親方 2階級降格&減給処分へ 伯乃富士の泥酔&女性への破廉恥行動への対応が理由 常習性なく即座に深刻で厳罰回避

 日本相撲協会は9日、都内で臨時理事会を開き、弟子の幕内伯乃富士(22)に暴力を振るった伊勢ケ浜親方(34)=元横綱照ノ富士=に対し、委員待遇年寄から年寄への2階級降格と、10%減給3カ月の処分を決めた。「年寄」は再雇用者の参与を除けば最下位の役職。横綱経験者が年寄に降格するのは、2024年2月の前宮城野親方(元横綱白鵬)以来。伯乃富士には不適切行為を指摘した上で、八角理事長(元横綱北勝海)から厳重注意を受けた。追加調査を行ったコンプライアンス委員会からの答申案通りの処分に収まり、近年の部屋閉鎖や師匠交代などは回避された。

 処分を受けた伊勢ケ浜親方は、都内の部屋で「暴力は理由が何であれ、決して許されることではない。それを知っていながらこういう行動になってしまった自分を改めて、今後真摯(しんし)に頑張っていきたい」など話し「この度は本当にすみませんでした」と謝罪した。

 報告書、および藤島広報部長(元大関武双山)によると、事案発生は2月21日未明、東京都港区の会員制ラウンジ。泥酔した伯乃富士が、後援者の知人女性の太ももを触るなどし、後援者を激怒させた。

 以前にも同様の問題を起こしていたという弟子に対して「このようなトラブルが再び起きると、伯乃富士が現役を続けられなくなると心配」「このままでは同じ失敗を繰り返す」「何らかの仕置きをしないと後援者に対する示しがつかず、この場を収めることができない」と考えた親方。弟子をソファの隣に座らせ、拳で頬を一発殴り、続けて平手で一発たたいた。

 同23日に勝ノ浦コンプライアンス担当部長(元幕内起利錦)=当時=に申告し、24日に伯乃富士、事情を知る錦富士と協会の聴取を受けた。部屋が閉鎖された20年の中川親方(元幕内旭里)は「1年以上弟子に暴力を振るっていた」、24年の宮城野親方は「(弟子の)暴力が発覚してから報告をせず、その状態が長期間続いた。調査では第三者が入り、妨害の恐れがあった」と状況の違いを説明した。伊勢ケ浜親方は暴力の常習性がなく、即座に申告したことが“減刑”の要因となった。

 厳重注意の伯乃富士も「自分の行動、考え方を改めます。本当にすみませんでした」と謝罪。再発防止のため、当面は伊勢ケ浜一門の浅香山理事(元大関魁皇)を中心に、部屋を相撲協会、伊勢ケ浜一門の指導・監督下に置く。

 ◆伊勢ケ浜春雄(いせがはま・はるお)本名・杉野森正山、元横綱照ノ富士。1991年11月29日、モンゴル・ウランバートル出身。鳥取城北高から間垣部屋に入門し、11年5月の技量審査場所初土俵。13年春場所後に伊勢ケ浜部屋へ転籍。15年名古屋場所で大関昇進。両膝のけがなどで19年春場所に序二段へ転落。21年夏場所で大関に復帰し、日本国籍取得後の同年秋場所で第73代横綱に昇進。優勝10回。25年初場所で現役引退し、同年6月に部屋継承。

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