泣いて笑ってまさに「坂本劇場」 重圧振り払い頂点、青春に幕
泣いて笑って跳びはねて、また泣いて。まさに「坂本劇場」だった。世界フィギュアで頂点に立った坂本花織は、現役最後の演技で4年ぶりにフリーと合計の自己ベストを更新し「終わり良ければ全て良し」。背負ってきた重圧や苦しみを振り払い、演技後も表彰式も涙が止まらなかった。
2月の五輪は金メダルに届かず、悔し涙を流した。しばらく世界選手権に出場するか明言を避けたが、実は「帰国するまでに出ようと決めた」と明かす。日本に戻って約10日間は氷に乗らず「心も体もリセット」した。ジャンプは全て成功、表現面でも他を圧倒した。
「シルバーコレクター」。中野園子コーチから、そう呼ばれる時期が長かった。国際大会で勝てず「2番手」が定位置だった。しかし、ウクライナ侵攻に伴ってロシア勢が除外されると、世界選手権で3連覇を達成した。
慣れないトップの立場に苦悩。悪夢や金縛りで「ストレスがたまる一方」だった。昨年の世界選手権で4連覇を逸し、挑戦者の気持ちを取り戻した。
競技生活は「青春だったな」。悔いなく、勝負の銀盤に別れを告げた。





