大の里 英国で綱の貫禄魅せた 雲竜型土俵入り、宇良を豪快左上手投げ 満員5400人の観衆大歓声に喜び

 宇良(右)を上手投げで下す大の里(共同)
 結びの一番を終え、観客にサインする大の里(共同)
 ロイヤル・アルバート・ホールで開幕した大相撲ロンドン公演(共同)
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 34年ぶりの開催となる大相撲のロンドン公演が15日、ロイヤル・アルバート・ホールで始まった。主催者によると、19日までの5日間のチケットは完売。会場は約5400人の観衆で埋まり「満員御礼」の垂れ幕が下りた。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は土俵上でのあいさつの最後に、英語で「サンキュー・ベリーマッチ フォー・ユア・カミング」と感謝を伝えた。計20番の取組で大の里と豊昇龍の両横綱はともに白星だった。

 英国で音楽の殿堂と呼ばれる会場に、大の里の力強いかしわ手の音が響き渡った。雲竜型の土俵入りはもちろん、取組でも右手で宇良の頭を押さえつけ、豪快な左上手投げで裏返しに。初めて臨んだ海外興行で観客の視線を独り占めにして「気持ち良かった。横綱としてロンドンに来られたことを、土俵に上がって実感した」と喜んだ。

 初日の結びの一番。館内から「ヨコヅナ」「オオノサト」の声も飛んだ。「すごく盛り上がった。歓声をいただいてうれしい」とファンの熱気をプラスの力に変えた。

 約5400人の観衆は力士たちの技や動きに歓声。取組の合間には英語によるアナウンスで補足説明があり、国技のアピールに一役買った。横綱審議委員会の紺野美沙子委員も観戦に訪れ、本場所と違って午後10時過ぎに終わる公演に「周囲が暗くなってから興行が始まるのは不思議な雰囲気。とてもわくわくした」と楽しんだ。

 ロンドン市内を歩いていても192センチ、187キロの大ノ里は圧倒的な存在感を誇る。現地在住の小学6年生の少年はサインをもらい「めちゃくちゃうれしい」と感激の面持ち。横綱は「相撲人気がまた上がって、東京にたくさんのお客さんに来てもらいたい」と話す。見る人の記憶に残り続ける5日間にする決意だ。

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