豊昇龍 無念V逸「う~ん」両手でバツ印、質問応じず 風呂場備品たたき悔しさあらわに 横綱同士の優勝決定戦は16年ぶり

 「大相撲秋場所・千秋楽」(28日、両国国技館)

 大の里が横綱同士で16年ぶりとなる優勝決定戦を制し、昇進後初優勝を飾った。本割では豊昇龍に押し出されるも、決定戦は寄り倒して、2場所ぶり5度目の優勝を果たした。日本出身力士の年間3度優勝は1997年の横綱貴乃花以来となった。先場所の悔しさを糧に、故郷石川県が生んだ横綱輪島と同じ、昇進2場所目での賜杯。「東西横綱が引っ張って9月場所は盛り上がったんじゃないか」と胸を張った。

 豊昇龍は無念のV逸に歯を食いしばった。本割ではもろ手突きで機先を制して押し出したが、優勝決定戦は一転してまわしを取りにいき、圧力に屈して惜敗。支度部屋に戻ると風呂場の備品をたたき、悔しさをあらわにした。

 シャワーの後は落ち着きを取り戻したが、両手でバツ印をつくり質問をシャットアウト。苦笑いしながら、表彰式が映るモニターを眺めた。「う~ん…」とうなった後、帰り際に「お疲れさまでした」と報道陣に声をかけ、場所を後にした。

 29日にはモンゴルに凱旋(がいせん)帰国し、昇進パーティーに出席する。横綱初賜杯で花を添えようと気合もひとしおだっただけに、落胆も大きかった。

 今場所は初日から11連勝で首位を快走したが、2連敗で失速。場所前からの腰痛を抱える中、14日目は立ち合いの変化で1差を死守した。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「(前日は)お客さんには残念な相撲だったが、勝負なので」とかばい「横綱として優勝争いを千秋楽まで持ち込むことが大事だった。来場所また強い姿を示せば皆さんにわかってもらえる」と期待した。

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