青森の142年連続幕内力士継続守った!11勝の錦富士「どんな場所よりも心身共に疲れた」
「大相撲秋場所・千秋楽」(28日、両国国技館)
西十両3枚目の錦富士(29)=伊勢ケ浜=は朝白龍(高砂)と対戦。寄り切られ、11勝4敗で場所を終えた。朝白龍は13勝2敗で新十両優勝を決めた。
幕内の尊富士が全休し、来場所の十両転落が確実な情勢。142年続く青森県出身の幕内在籍を継続するためには、錦富士が返り入幕するしかなかった。11勝を挙げ、来場所の再十両を確実にしていた。
錦富士は「ふわっと立ってしまった。右を取れたので何とかなると思ったが、相手の引きつけが強かった」と黒星を振り返った。15日間を戦い抜き「悔しいよりも、ようやく終わったという感じ。やることはできたのかな」とほっとした表情で話した。
相当の重圧だった。「幕内上位も経験したけど、どんな場所よりも心身共に疲れた。こんなにすごいことをやって、ここに立っていると思った」と歴史を紡いだ先輩たちへの敬意を口にした。「青森の相撲人口が減っている。頑張っている姿を見てもらって、少しでも子どもが増え、相撲王国が復活してくれればうれしい」と期待を寄せた。
首の故障に苦しんできた。「家族、いろんな人の支え、励ましがあってここまで復調できた。首なのでいつ終わってもいい気持ちで、先場所くらいから割り切れたのが良かった。来場所以降も変わることなくやりたい」とうなずいた。
夫人は連日1日6食、サプリメント30種類以上を用意し続けたという。錦富士は「2人の子どもを育てながら一緒になって戦ってくれた」と感謝していた。





