「大相撲秋場所・１２日目」（２５日、両国国技館）

　横綱豊昇龍が新小結安青錦の切り返しに屈し、１敗で両横綱が首位に並んだ。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方は「立ち合いが完全に失敗だな」と厳しく指摘。関脇霧島を押し出した大の里には「危なげなかった」と評価した。

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　豊昇龍には厳しく言うと、どこか、ごまかしで勝とうとするみたいな、立ち合いが完全に失敗だな。先場所とほぼ同じ負け方だよ。もろ手で突いていってても、あれじゃあ、ただ、手を出しているだけだった。もっと思い切り当たって、突っ込んでいかないと。

　逆に安青錦は絶対に、あごを上げないからね。いつも通りに前傾姿勢で左の下手も深かった。それと一番良かったのは相手に腰をくっつけて、隙間ができないようにしたことだな。だから豊昇龍の苦し紛れの強引な上手投げを食わないし、鋭く切り返せたんだ。

　豊昇龍と１敗で並んだ大の里は全然、危なげなかったね。横綱だから力の差があるのは当たり前だけど、霧島みたいな組もうとしてくるタイプには慌てたりする場面がひとつもなかった。