中島佑気ジョセフ 日本人歴代最高6位 こん身の走りで入賞 91年高野進超え「自分のバリアーを破れた」男子400メートル
「陸上・世界選手権・男子400メートル決勝」(18日、国立競技場)
女子5000メートル予選は田中希実(26)=ニューバランス=が14分47秒14の1組5着で20日の決勝に進んだ。広中璃梨佳(日本郵政グループ)、山本有真(積水化学)は予選落ち。同800メートル予選で17歳の久保凛(東大阪大敬愛高)、同走り高跳びの高橋渚(センコー)も落選。男子400メートル決勝で中島佑気ジョセフ(23)=富士通=が44秒62で6位だった。200メートル準決勝の男子は鵜沢飛羽(JAL)が20秒23の1組6着、女子は井戸アビゲイル風果(東邦銀行)が23秒15の1組8着でともに決勝進出を逃した。
雨の国立競技場で渾身(こんしん)の走りを見せた。中島が、1991年東京大会での高野進の7位を上回る日本勢歴代最上位の6位入賞。「夢に見てきた決勝という舞台で、しかも国立で、地元東京で走ることができてうれしかった」と笑顔だった。
序盤から食らい付くと、最後の直線も粘った。ゴール手前でも力を抜かず、パターソン(米国)を交わし6位でフィニッシュ。ただ「前半かなりいかれてしまった。悔しい」と反省も口にした。
「自分のバリアーを破れた」と、日本勢34年ぶりに立った決勝のスタートライン。惜しくもメダルには届かなかったが、だからこそ新たな目標ができた。「まだまだ先は長い。金メダルを来年、再来年目指していきたい」。日本陸上界の歴史を塗り替えた男が、さらなる高みへ向かう。





