大関とりの若隆景は速い相撲を心がけて 大の里は今までやってきたことを大事に 武蔵川親方が秋場所展望

 「大相撲秋場所」(14日初日、両国国技館)

 初日を翌日に控えた13日、15日間の安全を祈願する土俵祭が行われた。続いて行われた優勝額贈呈式には、夏場所を制した横綱大の里(25)=二所ノ関、名古屋場所を平幕で制した琴勝峰(26)=佐渡ケ嶽=が出席し、さらなる活躍を誓った。

 デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方が、今場所を展望した。

  ◇  ◇

 大関とりの若隆景は初日から飛ばしていくことが大事になるよ。後半に調子を上げていくことが多いけれど、序盤5日間で流れを作りたい。これはどのお相撲さんも同じなんだけどね。

 当たって、おっつけて、前に出る。自分の武器である下からの攻めを徹底してほしい。まわしを取る相撲が増えてきているのが心配だね。まわしを取ると相撲が長くなって、体は大きくないから疲れも残る。15日間を戦い抜くためにも、速い相撲を心がけてほしい。直近2場所で12勝、10勝か。チャンスだから頑張ってほしいな。

 大の里は横綱2場所目。調子が良ければ、優勝に近い存在だね。大きい体で当たって、右を差して前に出る。右を返して、相手の上体を起こして前に出るのもいい。場所前の稽古では左を意識していると聞いたけれど、あまりいいとは思わないな。横綱は外からいろいろ言われることもあるだろうけれど、今までやってきたことを大事にしてほしい。

 豊昇龍はとにかくスピードを生かしたい。器用だから、相手に合わせてしまう。形を悪くして無理な投げを打つとダメだよ。頭でも胸からでも、当たって中に入ることが大事。休場が多くて精神的に苦しいだろうが、今から相撲を変えるのは難しい。他にないスピードを持っているんだから、思い切り攻めてほしい。

 新小結の安青錦は立ち合いが課題だね。受けているし一歩目が遅い。力が強いのは分かるが、相撲は立ち合いで決まる。当たって前に出て前みつを取れば、もっと良くなるよ。

 秋場所といってもまだまだ暑いな。体調をどう整えるか。お相撲さん皆に頑張ってほしいね。

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