早田ひな 波紋呼んだ張本戦のメディカルタイムアウトの経緯説明 事前に日本協会から承諾 コーチ処置も協会スタッフ立ち合いで「アドバイスがなかったことを確認してもらってます」

 卓球女子で24年パリ五輪銅メダリストの早田ひな(25)=日本生命=が29日、自身のXを更新。波紋を呼んだWTTチャンピオンズ横浜大会の張本美和との2回戦でのメディカルタイムアウトについて経緯を説明した。

 同戦で早田はフルゲームの2-4で張本美にリードされた場面で負傷していた左腕の治療を受けるためにメディカルタイムアウト。そこで治療に当たったのが、大会ドクターではなく、トレーナーでベンチコーチでもある岡雄介氏だった。5分以上の中断の末に試合が再開。流れを失った張本美は敗退した。試合後は張本美は早田との勝負に関する意見ではないと強調した上で、「大会の治療する方がいた中で、自分のコーチが治療したことはすごくすごく疑問。アドバイスもできるかもしれない」と涙とともにルールに対して問題提起していた。

 早田は「この度は、WTTチャンピオンズ横浜でのメディカルタイムアウトに関して、皆様にご心配をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。また、日本卓球協会への確認に時間を要したため、ご説明が遅れてしまいましたことにつきましても、深くお詫び申し上げます。様々なご意見を頂戴しておりますので、今回の経緯についてご説明させてください」とした上で、「今年7月の試合で、プレー中に骨が動き痛みと共に急にラケットが正しく握れなくなる症状を経験しておりました。このような症状に備え、8月9日(土曜日)の2回戦の試合の前に、万一の際にWTTで新しく制定されたメディカルタイムアウト(MTO)を使用したい旨、また、その際に症状を熟知している所属チームの岡雄介トレーナーに処置(関節や筋肉の調整)を依頼することについて、事前に日本卓球協会のナショナルチーム女子の中澤鋭監督に相談し、WTTで新設されたメディカルタイムアウトに加え、テクニカルタイムアウト、ウォータープレイクについても『問題ない』旨のお返事をいただいておりました。目に見える怪我ではなかったため判断が難しいからこそ事前に承認も得ておりました」と事前に日本協会、チームへの承諾を得ていたことを明かした。

 コーチの助言に対しては「とは言え、第三者の方々から見て中立性に疑問が生じる可能性があるというご意見はもっともだと感じております。このため、日本選手同士の対戦ではコーチをおかないという不文律の慣習を踏まえ、対戦相手の方に配慮し、日本卓球協会のスタッフにも1名、処置中に立ち会ってもらい、痛みや症状の確認と処置のみが行われ、戦術などのアドバイスがなかったことを確認してもらっておりました」と、強調した。

 「私としては、WTTの新ルールであるメディカルタイムアウトで処置を受け、試合を継続したいという切実な思いからの判断であったことはご理解いただけますと幸いです」と、理解を求め、「様々なご意見があることは承知しておりますが、今回の件に関して、誹謗中傷のコメントはどうかお控えいただきたく、切にお願い申し上げます。いつも温かい応援をくださる皆様への感謝を胸に今後はより慎重な判断と対応に努め、これからも皆様に応援していただけるよう、頑張ってまいります。今後とも、応援のほどよろしくお願いいたします」と結んだ。

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