女子やり投げ・北口榛花 復帰戦でまさかの最下位 9月世界選手権へ不安「体全体のしなりを使った投てきはできなかった」
「陸上・ダイヤモンドリーグ・第13戦」(20日、ローザンヌ)
世界最高峰シリーズの女子やり投げで、パリ五輪覇者の北口榛花(27)=JAL=は50メートル93で最下位の10位だった。右肘炎症から約2カ月ぶりの実戦だった北口は6月の第6戦で優勝しており、年間上位選手で争う今月27日開幕のファイナル(スイス・チューリヒ)進出が決まった。アドリアナ・ビラゴシュ(セルビア)が63メートル02で優勝した。男子100メートルはオブリク・セビル(ジャマイカ)が9秒87で勝った。
降りしきる雨の中、北口がまさかの最下位に沈んだ。2回目の50メートル93が最高で、3回目に力のない助走から投じたやりは、50メートルにも届かなかった。上位8人が臨む4投目に進めず、右肘故障からの復帰戦はほろ苦い結果に。2連覇が懸かる来月の世界選手権東京大会へ不安を残し、関係者を通じて「自分の個性である体全体のしなりを使った投てきはできなかった」とコメントした。
6月下旬に「右肘内側上顆(じょうか)炎」が発覚。7月の日本選手権などは出場を見送り、拠点のチェコで練習を重ねてきたが「投てき練習でこれまでのように(腕を)振り切ることができなかった」という。「少しでも心のブロックを外せれば」と今回試合に出場したが、今季の自己記録に14メートル弱も及ばなかった。競技直後はショックを受けた様子で「ちょっと急いでいるので…」と珍しく直接取材に応じなかった。





