「卓球・ＷＴＴチャンピオンズ」（９日、横浜ＢＵＮＴＡＩ）

　男子シングルス２回戦が行われ、昨夏のパリ五輪代表で世界ランク４位の張本智和（トヨタ自動車）が、同１５位のアントン・シェルベリ（スウェーデン）に３－０でストレート勝ちし、８強入りを決めた。

　開始から主導権を握り、第１ゲーム、第２ゲームともに１１－５で圧倒。続く第３ゲームは上体を寝かしながら放つ強力なフォアハンドも飛び出し、得点するたびにほえた。その後はジュースまでもつれ込んだが、最後は１４－１２で勝利。パリ五輪男子団体準決勝で敗れ、メダルの夢を絶たれた相手に雪辱し、「良い出だしが切れてゲームを自分が支配できた。勝てて良かった」と大粒の汗を拭った。

　この日は所属のトヨタ自動車の関係者が観戦。試合中は赤色のＴシャツが目に入り、力をもらった。勝利後は観客席に向かってラケットと左手で「Ｔ」の文字を作って感謝を伝えた。「（智和のＴでは）ないです」と笑いつつ、「トヨタの人が見てくれていて、そういうアピールをした」と明かした。