バレー女子 秋本美空 ドイツ1部に移籍 ロス五輪「金」目指し来年5月末まで武者修行 母・大友愛さん後押し
バレーボール女子日本代表の秋本美空(18)=姫路=が1日、東京都内で記者会見し、2025~26年シーズンでドイツ1部のドレスナーSCに期限付き移籍することを表明した。姫路によると、契約はこの日から来年5月末まで。今年SVリーグでデビューし、日本代表として世界の舞台も経験したホープが目指すのは「世界に通用する選手」。2028年ロサンゼルス五輪での金メダルを目標に掲げ、海を渡る。
18歳の大きな決断を、秋本は希望に満ちた表情で表明した。「高校を卒業してから海外に挑戦したい気持ちがあった。代表を通して、もっと通用する選手になりたいと思い、挑戦することを決めました」。さらなる飛躍を求め、ドイツ1部リーグで技を磨く。
元日本代表の大友愛さんの長女で身長185センチのアウトサイドヒッター。東京・共栄学園3年時には主将を務め、今年1月の全日本高校選手権優勝に導いた。同月末に姫路に入団。SVリーグデビューを果たし、日本代表でもネーションズリーグ4位に貢献するなど驚異的な成長をみせた。しかし同時に「チームとしては世界一になれない」とも海外選手との実力差を痛感。バレーの大先輩でもある母の後押しもあり、海外挑戦を決めた。
移籍先をドイツに選んだ決め手は、姫路・セリンジャー監督の勧めだった。会見に同席した上原徳社長は「イタリアリーグはレベルが高いが、ミスをするとすぐベンチに替えられる。ドイツリーグは若手を育てるリーグということで監督のイチオシだった」と説明。秋本も「全ての部分で世界に通用する選手になりたい」と意欲を見せた。
タイで8月22日に開幕する世界選手権の後、9月中にドイツへ渡る予定。理想像は「オリンピックに出て、金メダルを取れるチームに自分ができる選手」。ロス五輪の星が、1年間の武者修行に出る。
◆秋本美空(あきもと・みく)2006年8月18日、神奈川県出身。小学2年で競技を始める。22年から世代別の代表に選出され、共栄学園高1年時の23年には16歳で日本代表候補に登録された。今年1月の全日本高校選手権で同校の19年ぶりの優勝に貢献。今春、SVリーグの姫路に入団した。185センチ。
◆ドレスナーSC ドイツ1部リーグ所属で、東部にあるザクセン州ドレスデンが本拠地。1990年に創立され、ドイツリーグで通算6度、ドイツ杯で通算7度の優勝を果たしている強豪。10年には欧州CEV杯の頂点に立ち、21年にはスーパー杯でも優勝した。





