玉鷲 40歳8カ月 勝ち越し&金星W最年長 土俵際から大逆転!「ちょっと信じられない」

 「大相撲名古屋場所・10日目」(22日、IGアリーナ)

 玉鷲が新横綱大の里を突き落とし、昭和以降で旭天鵬に並ぶ40歳8カ月の最高齢記録で勝ち越しを決め、40歳以上では初となる最年長金星の記録も同時に達成した。大の里は今場所三つ目の金星を配給し3敗に後退。一山本は明生を押し倒し、1敗で単独首位をキープ。東前頭筆頭の安青錦は金峰山を引き落とし、勝ち越して来場所での新三役に大きく前進した。賜杯争いは一山本を2敗の6人が追う。

 夢見心地だった。2度目の優勝を果たした2022年秋場所で照ノ富士を破って以来、8個目の金星。「ちょっと信じられなかった。座布団が投げられてやっと信じました」と感慨に浸った。

 当たってやや左に動いて圧力を逃し、大の里の右を抱えて粘った。土俵際まで寄り立てられるも、右の突き落としで大逆転。「腰が重かったのが一番。熱くならないように」と冷静だった。

 夏場所は立ち合いで圧倒され完敗。その後「大の里は横綱になるだろう。金星を狙える」と燃えていた。客席で横綱を応援するタオル、ボードを思い返し「周りは大の里ばかりだった。ああ、気持ちいい」と汗を拭った。

 40歳8カ月の勝ち越しは旭天鵬の最高齢記録に並び、最高齢金星も同時に達成。歴史的偉業を大島親方(元関脇旭天鵬)は「金星を狙える番付にいるのがすごい。自分の(勝ち越した)時は上と当たらなかった」と称賛。「42、43歳までできるんじゃないか。自分は記者が記録を見つけてくれるから頑張れた。テンションが上がったよ」と述懐した。

 玉鷲は名古屋場所前に毎年、片男波部屋の先輩で現役中の1971年に27歳で死去し、愛知県蒲郡市に眠る元横綱玉の海の墓前を訪れる。「横綱がいたから自分がいる。感謝している。玉って付いてるから、名前を汚さないように」と、常に尊敬していた。

 この日は「第51代横綱玉の海を愛する会」の会員が観戦。玉鷲と親交がある荒島伸好会長(81)は「昨日横綱戦が組まれて驚きました。玉鷲関が勝って、皆でバンザイしました」と大感激。玉鷲は「良かったです。横綱に守られたと思う」と、天を見上げた。

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