ラグビー日本代表 歴史的連勝へ一歩及ばず 最上位層ウェールズに後半猛追も 18年以来神戸での代表戦にSO李承信感慨
「ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ、日本代表22-31ウェールズ代表」(12日、ノエビアスタジアム神戸)
世界ランキング12位の日本代表は同14位のウェールズ代表との第2戦に22-31で敗れ、24-19で逆転勝ちした5日の第1戦に続く勝利はならなかった。2018年以来7年ぶりに神戸で行われた日本代表戦。2万5074人の大観衆が詰めかけた中、後半に一時は22-24と追い上げたが、終盤に失点して届かなかった。対戦成績は日本の2勝14敗。ウェールズはテストマッチの連敗を18で止めた。日本の次戦は8月30日のパシフィック・ネーションズカップで、カナダと対戦する。
神戸で新たな歴史は生まれなかった。勝てば史上初となる、世界で最上位に位置するグループの旧ティア1国であるハイパフォーマンスユニオンに連勝だったが、後半は一時2点差に迫りながらも一歩及ばず。フランカーのリーチ主将は「先週勝って大喜びだったのが、今週勝てる試合を落として非常に悔しい」と唇をかみしめた。
試合開始から後手に回った。前半9分に先制トライを許すと、同28分と36分にはラインアウト、スクラムともに圧倒されて、立て続けに失点。反撃の糸口が見えない中で、前半終了を前に3-21と引き離された。
だが、指揮官の魔法のタクトで息を吹き返す。「試合中に流れを失ったときには、何かを変えなきゃいけない」と、ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)。前半37分にフロントロー3枚替えの大胆な“奇策”を打った。
その直後、明らかに流れが変わった。入ったばかりのプロップ竹内が反撃の口火を切る初トライ。後半も2トライで一気に差を縮め、2戦連続の“エディー・マジック”を予感させた。
しかし、後半35分に再び突き放されて、そのままノーサイド。リーチが「スタートが課題」と言えば、ジョーンズHCは「準備段階の見直しが必要」と後半に逆転できなかったことより、開始直後から力を発揮できなかったことを嘆いた。
ノエビアスタジアム神戸で日本代表戦が開催されるのは、18年6月以来7年ぶり。観衆2万5074人の超満員の中で、節目の代表20キャップ目を地元神戸で飾ったSO李承信は「代表をノエスタでプレーできたのは、支えてくれた人への恩返しになる」と感慨に浸りながらも「本当は勝利したかった」と悔しさをにじませた。




