朝乃山が大の里を意識「早く幕内に。横綱とやりたい」稽古で王鵬、豪ノ山相手に存在感示す

 王鵬を相手に相撲を取る朝乃山
 王鵬と相撲を取る朝乃山
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 「大相撲名古屋場所」(13日初日、IGアリーナ)

 大関経験者で左膝重傷からの復活を目指す西幕下筆頭の朝乃山(31)=高砂=が4日、愛知・海部郡の部屋で稽古を行った。出稽古に訪れた幕内王鵬(大嶽)と豪ノ山(武隅)らと18番相撲を取り、15勝3敗と存在感を示した。

 幕下相手に8連勝すると、関取との申し合いに進展。王鵬に2勝3敗、豪ノ山には5勝だった。「王鵬関、豪ノ山関が来てくれてありがたい。高砂部屋には豪ノ山関のような馬力のある力士がいない。普段できない稽古ができた」と感謝した。

 豪ノ山に対しては、立ち合いから土俵際に追い込まれながら、右を差して寄り戻すなど、故障した左膝の影響を感じさせなかった。「押されて土俵際で残れたのは、本場所でもあると思う。良かった」とうなずいた。

 昨年名古屋場所の幕内4日目の取組で左膝前十字靱帯を断裂。手術、リハビリを経て今年春場所に三段目で復帰した。三段目を全勝優勝、西幕下14枚目で迎えた夏場所は6勝1敗。関取復帰は目前だ。

 「気がつけば1年。あんなことあったんだな、と思い出します。あのケガがあったからこそ得たものは何かあると思う。前十字断裂は心が折れそうだったけれど」

 大関時代の不祥事で6場所休場した際も、三段目から復帰した。

 「謹慎の時は1年が長かった。今回はケガ。相撲が取れない時、リハビリ、師匠とドクターとの話しあいで3月場所を迎えた。早かったですね。今回はけが明けの不安がありました。31歳の膝のケガですから。怖かったですね」

 十両復帰は「一歩一歩着実に。ケガをしないように」と心がける。それよりも幕内復帰を「早く戻りたい。横綱とやりたい」と大の里戦への意欲を語った。大の里とは相手が新入幕を決めた番付発表後、24年1月に向かった二所ノ関部屋での出稽古、巡業中の計2回胸を合わせたという。

 富山出身の朝乃山、石川出身の大ノ里。ともに北陸同士で、朝乃山は横綱への期待も高かっただけに、意識するものはあるのだろう。5月29日に富山で優勝額除幕式が行われた際は、亡き父の墓参りも行った。多くの思いを胸に「左足の怖さはなくしていきたい」と初日を見据えた。

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