ウルフ・アロンが電撃新日入り!自ら入団打診「私から新日本に入りたいと」日本人五輪金メダリスト史上初のレスラー転向 異例待遇1・4東京Dデビューへ!
柔道男子100キロ級で東京五輪金メダリストのウルフ・アロン(29)が23日、都内で会見し、新日本プロレスへの入団を発表した。ひげを蓄え、オールバック姿で棚橋弘至社長とともに会見に臨んだウルフは「また新たな舞台でチャレンジできることに喜びを感じています。私の方から新日本に入りたいとお話させていただきました」と明かし、「大学生の頃、録画したワールドプロレスリングをみるのが毎週日曜日の楽しみで、選手の皆さんが裸一貫で戦うカッコ良さ。また柔道とは違った、魅せ方に魅力を感じ、いつか柔道でやり残すことがなくなったらプロレスをやりたいと思っていました。柔道では東京五輪で優勝という目標を達成し、パリを最後と決めて挑み、パリが終わったあとのこの1年間、本当にやり残すことなく柔道をやれたので、憧れであったプロレスの道に進ませていただきます。なぜプロレスを?と聞かれたら、好きだからです。試合前、試合、試合後、すべての生き様をみせるのがプロレスだと思います。ウルフ・アロンという私を表現できるのもプロレスだと思っています。1・4デビューが特例ということも十分分かっています。この半年間の過ごし方を考え、1秒1秒無駄にすることなく挑ませていただきます」と、決意を語った。
棚橋社長は「本日を持って新日本プロレスと契約し、入団することになりました。日本の金メダリストでは初となります。本人から強い希望をいただきました。業界を担う選手になっていただけると期待しています。練習を積んでもらった上で、プロレス界でもっとも注目度が高く、私が引退する大会でもある来年1・4東京ドーム大会でデビューしてもらおうと思います」と期待を込めた。また、同大会はテレビ朝日が全国ネットの特別番組で放送予定であることも明かされた。
昨年のパリ五輪にも出場したウルフは、今月8日の全日本実業団体対抗大会を最後に柔道家としての現役を引退。10日の引退会見では「現役生活に終止符を打ち、引退することを報告させていただきます。僕自身の柔道人生は全うされた。悔いは全くない。去年のパリ五輪が終わった段階でほとんど燃え尽き、やり切った状態」と、柔道選手として完全燃焼したことを報告した上で、今後については「自分自身が表に立ちたい気持ちが強い。人に対して自分を見せること、(人に)見られることが好きなので、そういうことも選択肢になる」と語っていた。
柔道出身のプロレスラーには日本では92年バルセロナ五輪95キロ超級銀メダリストの小川直也、元全日本王者の坂口征二、世界選手権3位(女子66キロ級)の実績があった神取忍らがいるが、五輪金メダリストの転身は初。外国人では72年ミュンヘン五輪無差別級、重量級金メダリストのウィレム・ルスカ、64年東京五輪無差別級金メダリストのアントン・ヘーシンクらがいる。08年北京五輪男子100キロ超級金メダリストの石井慧は五輪後に総合格闘技に転向した。
◆ウルフ・アロン 1996年2月25日、東京都葛飾区出身。米国人の父と日本人の母を持ち、6歳の時に東京・講道館の春日柔道クラブで柔道を始めた。東海大浦安高時代は2年時に団体で高校3冠を達成し、3年時は個人でインターハイ優勝。東海大4年時の2017年世界選手権で優勝し、18年体重無差別で争う全日本選手権を初制覇、21年夏の東京五輪で金メダルを獲得したことで、史上8人目となる「柔道3冠」を達成した。左組み手で、得意技は大内刈り、内股。181センチ。





