元白鵬・宮城野親方 9日に「すべて話しますから」相撲協会退職日に会見へ モンゴルから帰国、長嶋茂雄さん死去「残念です」
大相撲で史上最多45回の優勝を誇り、9日付で日本相撲協会を退職する宮城野親方(40)=元横綱白鵬=が7日、故郷のモンゴルから成田空港に帰国した。多くを語らず、9日に都内で開催予定の会見に向けて「すべて話しますから」と心境を口にした。
黒いTシャツ姿の宮城野親方は、古くから知る記者に「ゆっくりできていますか」と声をかけた。ファンにサインと撮影を求められると快諾。終始穏やかな表情だった。
5月の夏場所後、モンゴルに帰郷。1968年メキシコ五輪レスリング銀メダリストの父、故ムンフバトさんの記念銅像除幕式に参列した。銅像は高さ8メートルといい「感動しました。(父の)偉大さを改めて感じましたね」と振り返った。
同国滞在中の2日に開催された協会の臨時理事会で、退職届が受理された。3日には、親交のあった長嶋茂雄さんが死去。横綱時代に東京ドームで始球式を行った同親方は「私もジャイアンツファンでしたから…。相撲もよく見に来てくださっていた。残念です」と悼んだ。
昨年2月、弟子の元幕内北青鵬の暴力問題が発覚。親方に監督責任を問われ、宮城野部屋は閉鎖となり、昨年4月に師弟とも伊勢ケ浜部屋に転籍した。
2日の協会発表では、今年11月の九州場所後に宮城野部屋の再開を認めた協会側は、伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)らが慰留したものの、退職の意思が固かったと報告。早期の復活については「退職の意向もあってか、伊勢ケ浜親方からは『宮城野は、弟子の指導に身が入っていないようだ』」と議論されなかった。
今後はアマ相撲に関わるため、協会と協調路線を築く見方が大勢の宮城野親方。退職の受け止め等は会見で「9日、すべて話しますから。よろしくお願いします」と語った。退職日に異論、反論、反撃はあるのだろうか。