大の里「唯一無二の横綱」に 大関と同じ口上「自分にはぴったり」 土俵入りは師匠・二所ノ関親方と同じ雲竜型

 日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で大相撲名古屋場所(7月13日初日・IGアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を開き、夏場所で2場所連続優勝を果たした大の里(24)=二所ノ関=の第75代横綱昇進を満場一致で決めた。茨城県阿見町の部屋で行われた昇進伝達式で、大の里は大関昇進時と同じ言葉を使って「唯一無二」の横綱になることを誓った。土俵入りは師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)と同じ、雲竜型で行うことも明かした。

 さすがの最速男も緊張した様子。師匠とそろってまばたきが多くなった大の里。それでも「謹んで、お受けいたします。横綱の地位を汚さぬよう、稽古に精進し、唯一無二の横綱を目指します」と声を響かせた。

 大関への昇進伝達式で用いた「唯一無二」の不使用を示唆していたが翻意した。「入れない予定でしたけど、自分にはこの言葉がぴったりだと思った」。初土俵から所要13場所、新入幕から所要9場所はいずれも最速の昇進記録。その言葉に違和感はなかった。

 土俵入りは「この部屋に入った時から決めていました」と、師匠と同じ雲竜型にする。最初は明かさなかったが、師匠に促されて発表。「親方に憧れがある。親方から指導してもらうこともすごく楽しみ」と語った。

 基礎を重視した。「今まで大事にしていなかったが、部屋に入って、腰割り、すり足、四股、てっぽうをやった結果」と胸を張った。師匠からも「つまらないような稽古を、大の里が部屋で一番やった。稽古はウソをつかない」と認められた。

スタイル前面に

 師匠に続く新横綱場所の優勝への意欲、今後の目標、課題などは明言を避け続けた。それでも「自分のスタイルを崩すことなく、大の里ということを前面に出す」とキッパリ。相手に力を出させる横綱相撲は考えず、巨体と出足で圧倒する相撲は変えない。

 春巡業中には日帰りで石川・能登半島を慰問し、この日も故郷への思いを度々語った大の里。地元に近い名古屋場所は新横綱フィーバーが必至だ。「自分の目標を内に秘めて、それに向かって頑張りたい」と誓った。

 ◆大の里泰輝(おおのさと・だいき=本名中村泰輝)2000年6月7日、石川県津幡町出身、二所ノ関部屋。新潟・海洋高から進んだ日体大の1年で学生横綱。3、4年で2年連続アマチュア横綱。23年夏場所に幕下10枚目格付け出しで初土俵。同年秋場所新十両。24年初場所新入幕。新小結の同年夏場所で初優勝。同年九州場所で大関昇進。優勝4回。殊勲賞2回、敢闘賞3回、技能賞3回。得意は突き、押し、右四つ、寄り。192センチ、191キロ。

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