大の里 綱とりは全勝で飾る!師匠指令に応えて14連勝 大事な残り2日間も「しっかり集中」

 「大相撲夏場所・14日目」(24日、両国国技館)

 2場所連続優勝を決め、場所後の横綱昇進が確実となった大関大の里が、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)から“全勝指令”を受けた。関脇大栄翔を押し出し、初日から14連勝。「残り2日間が大事、と言われている」と明かした。横綱豊昇龍は大関琴桜を寄り切り11勝目。関脇霧島、小結若隆景も11勝目を挙げ、大関への確かな起点をつくった。

 取組前の支度部屋では、少し和んだ表情に見えた大の里。取組後はこれまで同様、無表情で「集中」を繰り返した。納得していない様子で「めちゃくちゃだったけれど攻め切れた」と語った。

 立ち合いで大栄翔の当たりを受け、下がって直後にはたく悪癖が出た。踏みとどまり、体を入れ替えて、最後はもたれ込むように押し出した。

 師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が未経験の無傷14連勝。「しっかり集中して最後を頑張ります」と述べ、師匠から「残り2日が大事だと言われた」と明かした。

 親方はこの日、報道陣に「きょう、明日が勝負。全部無駄になる。それくらい大事な2番」と語った。自身が2017年初場所14日目に初優勝を決め、横綱昇進を確実にした際は、「最後が大事」と笑顔はなく、千秋楽に横綱白鵬を破った。

 宮城野親方(元横綱白鵬)もこの日、「全勝優勝して次の場所も全勝、また次も全勝だと45連勝で大鵬さんに並ぶ。物語ってそこなんです。1回できたら、もう1回できる」と言及。一つの勲章が次の記録に結びつき、大きな成長につながると持論を述べた。

 全勝すれば優勝額に「優勝」ではなく「全勝」と記される。角界では価値の高い勲章だ。実現すれば21年九州場所の横綱照ノ富士以来。日本出身力士では16年秋場所の大関豪栄道以来で、綱とり場所では12年秋場所の日馬富士以来。石川出身の同郷で尊敬する輪島も、綱とり場所の73年夏場所で全勝した。

 自ら掲げる「唯一無二」をさらに印象づける全勝優勝。大の里は「深く考えすぎず、自分の相撲を取りきれるよう、しっかり準備して頑張りたい」と誓った。

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