「大相撲夏場所・１１日目」（２１日、両国国技館）

　綱とりに挑む大関大の里は、小結若隆景に攻め込まれながら対応。今場所初めて危ない相撲だったが、逆転で寄り倒し、自己最長に並ぶ初日から１１連勝とした。横綱豊昇龍は伯桜鵬の腰くだけで白星を収め、ただ一人２敗を守った。大関琴桜は安青錦を小手投げで退けて７勝目。関脇大栄翔は尊富士をはたき込んで勝ち越した。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方は大の里を「落ち着いて対処していた」と評価した。

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　若隆景は低い体勢からうまく２本差して、勝つチャンスは十分にあったと思う。ただ、元気な大の里を慌てさせるには、あそこからもっと速く動いて、思い切り攻めないと相手を崩せないな。逆に不利な格好になっても大の里が落ち着いて対処していたし、調子のいい時というのは何をやっても決まるものなんだ。最後は２人の体重差が、もろに圧力の差になって、大の里が若隆景を押しつぶすように寄り倒したね。

　全勝を守った大の里はここまで本当にいい流れできているな。後続とは２差がついているし、周囲からは優勝や横綱という声が耳に入ってくると思うよ。でも、自分がやることをやっていれば、優勝も横綱も自然と見えてくるものなんだ。１２日目は平幕の伯桜鵬との対戦が組まれたけど、変わらず一日一番の気持ちで攻める相撲を取っていくことが大事だよ。