豊昇龍が横綱初の勝ち越し!元白鵬の助言で立ち直る「背中を押してくれた」

 「大相撲夏場所・10日目」(20日、両国国技館)

 横綱豊昇龍が宇良を退け、8勝2敗で勝ち越しを決めた。師匠の立浪親方(元小結旭豊)、宮城野親方(元横綱白鵬)の助言を「背中を押してくれた」と感謝した。

 宇良を問題にしなかった。もろ手で突いて距離を取り、いなして体勢を崩させて、落ち着いて送り出した。「いろんなことをやってくる相手。見ながら集中してやった」と涼しい顔で語った。

 新入幕の春場所は途中休場。横綱として初めての勝ち越しを決めた。「気にせず集中して頑張りたい」と終盤戦を見据えた。無敗の大の里を2差で追うが「自分だけのことを考える。後から結果がついてくれれば」と平常心で臨む構えだ。

 4日目に今場所2つ目の金星を許し、2勝2敗。呆然とした表情で支度部屋に戻った。すると、風呂場に駆けつけた宮城野親方から「横綱になるのは難しい。横綱になって勝つのも難しい。自分の相撲を取ればいい」と助言を受けた。部屋に戻ると立浪親方から「勝ち負けはいい。楽しんで自分の相撲を取ればいい」と言われた。

 豊昇龍は「その言葉が背中を押してくれた。肩の力が抜けた。横綱だから勝たなきゃいけない、と体が硬かった」と振り返った。立ち直った横綱が、終盤戦の鍵を握りそうだ。

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