久保凛 涙止まらず「全然ダメ」2分2秒29の2位で世界選手権参加標準突破ならず「母の日なので花束を持ち帰りたかった」
「陸上・木南道孝記念」(11日、ヤンマースタジアム長居)
タイムレースで行われた女子800メートルは、日本記録保持者の久保凛(17)=東大阪大敬愛高=が2分2秒29で2位に終わった。9月東京世界選手権の参加標準記録1分59秒0は突破できなかった。
ゴールすると、曇った表情で額の汗を拭った久保は、取材ゾーンでしばらく座り込み、泣きながらうなだれた。数分間、立ち上がることができなかったが顔を上げると気丈に取材に応じた。「1周目はよかったですが、2周目が全然だめで。リラックス感がなくて足が重く、つらかった」と、泣きじゃくりながらも笑顔を作りレースを振り返り「よかったり悪かったりで難しいところがある」と話した。
400メートルトラックを2周のレースで、1周目は外国人選手らに引っ張られる形で、約58秒で通過。自ら持つ1分59秒93の更新も見えたが、2週目の半周ほどで、これまでのスパート力からほど遠い走りになった。3日の静岡国際陸上で2分0秒28で優勝。「静岡で調子がよかったので、今大会で世界選手権の標準記録を切ろうと、力が入ったのかも知れない」と分析。「大阪で応援も多く、今日は母の日だったので、(優勝でもらえる)花束を持って帰りたいと思ったんですけど」と、残念そうに振り返った。
久保は高校2年生だった昨年19年ぶりに日本記録を更新。今季は3日の静岡国際でパフォーマンス日本歴代2位の2分0秒28をマークし、世界選手権の開催国エントリー設定記録2分0秒99を突破していた。





