豊昇龍が思い出の地に凱旋「横綱として帰って来られたのでうれしい」

 土俵下で言葉を交わす豊昇龍(手前)と琴桜(隣)
 欧勝馬にアドバイスを送る豊昇龍(手前)
 平戸海を押し出す琴桜、土俵下は欧勝馬に技術面を教える豊昇龍
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 大相撲の春巡業が16日、茨城県つくば市で行われ、横綱豊昇龍(25)=立浪=が大相撲の第一歩を踏み出した地に凱旋を果たした。

 稽古を終えた豊昇龍は上機嫌だった。「懐かしいな。すぐ近くのホテルで千秋楽パーティーがあった。初めて立浪部屋に入る時に挨拶したのもそこだった」。21年夏まで隣のつくばみらい市に構えていた立浪部屋。当時の知人、後援者とも久々に対面したといい「横綱として帰って来られたのでうれしい」と喜んだ。

 移転前は毎場所のように筑波山を登った。「足腰を鍛えたかった。そのおかげもあると思いますね。そのおかげかな。(他の登山者は)最初は気づいてくれなかったけど、幕内の上の方に来たら『豊昇龍だ』って。おお、分かってるじゃんと思った」と述懐した。

 体重130キロで約3時間かけた登頂では「ケガをしないように」と祈った。下山後は近くの神社でお守りを購入してきた。新横綱として迎えた春場所は途中休場。失地回復を狙う夏場所(5月11日初日、両国国技館)に向け「まだ登りたいね。巡業終わって、時間があったら登ろうかな」と意欲を示した。

 この日は土俵下で幕内欧勝馬に相手の突き押しへの対応など、技術面で指導を行った。「こういう時はどうすればいいんですかって聞いてきたからね。まあ嬉しいじゃん。教えないってことはないでしょう」と語った。

 幕内獅司にはぶつかり稽古で胸を出し、幾度も転がした。「獅司は力を付けているし、獅司の師匠の雷親方には、入門した時からお世話になった。雷親方には大関だったときに『ぶつかりお願いします』って頼まれた。そういうことを含めてね、胸を出しました」と説明した。

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