平野流佳 男子初の快挙!3季連続種目別王者 2位から逆転「楽しく滑れた」

 「スノーボード・W杯」(21日、カルガリー)

 ハーフパイプ(HP)最終戦の決勝が行われ、男子は22歳の平野流佳(るか)=INPEX=が93・00点で2連勝とし、3季連続の種目別王者に輝いた。通算7勝目。戸塚優斗(ヨネックス)が89・75点の2位で続いた。女子は北京五輪銅メダルで25歳の冨田せな(宇佐美SC)が90・75点でW杯初優勝。種目別はマディー・マストロ(米国)が制した。今大会は全日本スキー連盟が定めるミラノ・コルティナ五輪の代表選考対象試合ではない。

 平野流は種目別王者の座は譲らなかった。この種目の男子で3シーズン連続で殊勲のトロフィーを手にするのは史上初。開幕戦5位から始まった今季の最終戦を優勝で締めくくり「出遅れて取れるか分からない状況から、しっかり巻き返すことができて良かった」と安堵(あんど)感をにじませた。

 戸塚と事実上の一騎打ち。2回目までは2位で最終3回目、パイプの長さが足りずに4発にとどまった2回目を踏まえ、技をつなぐ滑りの「ライン取り」を調整した。「5発目を入れられたことが評価してもらえたのかなと思う」と抜群の修正力で逆転につなげた。

 左足首に痛みを抱えながら戦った昨季と違い「今季はずっとモチベーションが高く、楽しく滑れた」という。夏場のほとんどがリハビリの中、愚直に筋力強化などで体づくり。板を履けない期間の進化が滑りの技術向上も後押しし、優勝がなかった昨季から、2勝と上積みを果たした。

 ミラノ・コルティナ五輪へ弾みをつけたが、すぐに3月下旬の世界選手権(スイス・サンモリッツ)に目を向けた。「今季一番大きな大会。ここで満足せずに優勝を狙いたい」と気合十分だ。

 ◇平野流佳(ひらの・るか)2002年3月12日、大阪市出身。2019年の世界ジュニア選手権で優勝。18~19年のW杯は年間総合2位。20年にスイス・ローザンヌで行われたユース五輪で優勝。21年のXゲームは3位。22年北京五輪は3位で予選を突破し、決勝は12位。166センチ、67キロ。

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