伊藤美誠 1年7カ月ぶり中国選手撃破で8強 対中国11連敗でストップで“大魔王”復調の兆し「相手は打つ手なしという感じにさせられた」
「卓球・WTTシンガポール・スマッシュ」(6日、シンガポール)
女子シングルス3回戦が行われ、東京五輪メダリストで世界ランク8位の伊藤美誠(24)=スターツ=が、同10位の銭天一(中国)を3-1で撃破し、8強入りした。伊藤は国際大会で中国選手に11連敗中だったが、23年7月のWTTスターコンテンダー・リュブリャナ大会準々決勝のカイ曼(中国)戦以来1年7カ月ぶりの勝利を挙げ、“大魔王”復調の兆しを見せた。
伊藤は得意の速攻に加え、ラリーでつなげながらも強気にスマッシュを打ち込んで得点を重ねた。最後はサービスエースで難敵サウスポーを破り、喜びをグッと噛みしめるように口を真一文字に結んで、左拳を力強く握った。試合後は「いい感じだったし、勝てたことがうれしい。自分らしいプレーが出せたのかなと思う」と伊藤。「4ゲーム目も向こうはショートサーブを出してきたが、それにも最終的に少し変化をかけたりして工夫できたので、さらに差をつけられた。自分らしいプレーをしつつも相手を見ながら、自分はいろいろできるけど、相手は打つ手なしという感じにさせられたのがよかった」と振り返った。
伊藤は昨夏のパリ五輪出場は逃したが、世界ランク1位など新たな目標を立てて再起した。今大会は中国トップ選手が勢ぞろいしており、準々決勝では世界ランク3位の王芸迪(中国)と対戦することが濃厚。東京五輪前の2018年には中国勢に年間で勝ち越すという離れ業をやってのけた“元祖・中国キラー”の復活に注目が集まる。





