久保凛 U18日本新でGP連覇 ロス五輪の星!いとこ久保建英に続いて「世界の舞台」へ

 「陸上・静岡国際」(3日、静岡スタジアム)

 女子800メートル(タイムレース)は、サッカー日本代表MF久保建英(22)のいとこで、高校2年の久保凛(16)=東大阪大敬愛高=が18年ぶりのU18(18歳未満)の日本新記録となる2分3秒57で初優勝した。男子200メートルは向かい風0・4メートルの決勝を鵜沢飛羽(筑波大)が20秒26で制し、飯塚翔太(ミズノ)は20秒46の2位だった。

 16歳の快進撃が止まらない。序盤に2番手で様子をうかがった久保は、残り200メートルを切って先頭に出た。そのまま残り150メートルから猛スパート。後続との差を一気に広げて優勝した。18歳未満の日本記録をたたきだし「ラストスパートができたので、すごく良かったレースかな。100点」と爽やかに笑った。

 無限の可能性を秘める陸上界のホープだ。昨夏の全国高校総体では、1年生ながら800メートルで初優勝。今年4月の選抜中・長距離大会はシニアデビュー戦だったが、日本中長距離界のエース・田中希実(ニューバランス)を抑えて初優勝を果たした。

 憧れの田中に強敵の1人として意識されたこともあり「『ライバル』と言っていただいていることはとても光栄」と自信もついた。今大会でも堂々とした走りで驚異のGP2連覇。好タイムに「驚きより安心」と大きくうなずいた。

 “最強の血筋”も持ち合わせている。サッカー日本代表MF久保建英のいとこで、自身も小学校の6年間はサッカーを経験していた。建英の姿は「世界で活躍しているのがすごい」と大きな刺激を受けてきた。凛も既に日本代表デビューを果たしており、将来の夢は「オリンピック出場」と目を輝かせている。

 今大会の優勝賞金は1000ドル(約15万円)。「うれしいです、うふふ」と笑いつつ「家族へ使えたらいいかな」と謙虚に語った。今季の目標は2分2秒57の高校記録更新、そして全国高校総体連覇だ。

 6月の日本選手権では「優勝も目指したい」と大胆宣言。2028年ロサンゼルス五輪の星は「世界の舞台にいけるようにこれからも取り組んでいけたら」と、りんとした表情で語った。

 ◆久保 凛(くぼ・りん)2008年1月20日、和歌山県串本町出身。小学5、6年のときに県内の大会で記録を出したことをきっかけに、中学1年で本格的に陸上を始めた。父・健次郎さんの兄のこどもが久保建英。小学1年から6年まではサッカーをし、ポジションは右サイドハーフ。当時は澤穂希、ネイマール、メッシに憧れていた。6年時には串本ジュニアFCとして近畿大会に出場した経験も持つ。陸上では昨年の全国高校総体を高校1年で初優勝した。167センチ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス