田中希実 大会新V4!地元で原点回帰「ワクワクする走りできた」恩師らの声援で本来の自分に

 女子1500メートルで力走する田中希実(手前左)。4分7秒49で4連覇した
 声援に応える田中希実
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 「陸上・兵庫リレーカーニバル」(21日、ユニバー記念競技場)

 女子1500メートルは、東京五輪8位で3分59秒19の日本記録を持つ田中希実(24)=ニューバランス=が4分7秒49の大会新記録で4連覇した。13日に熊本で行われた選抜中・長距離大会の800メートルでは、サッカー日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダード)をいとこに持つ久保凜(16)=東大阪大敬愛高2年=に敗れたが、原点回帰した地元のレースで「走りの制御ができるようになった」と手応えを感じ取った。走り幅跳びの女子は秦澄美鈴(27)=住友電工=が6メートル39で5連覇を達成し、男子は山浦渓斗(23)=勝浦ゴルフ倶楽部=が7メートル90で勝った。

 日本中長距離界の絶対女王が、迷いを断ち切った。800メートルで高校生に敗れた選抜中・長距離大会から1週間。雨中のレースを2番手で進め、3周目でトップに出ると後続を引き離した。「2周目まですごくよかった。後半は上がり切らなかったが、この後、自信をもってアメリカ(のレース)へ行ける」と手応えを感じ取った。

 不調のさなかだったという8日前の大会を「疲労がすごく、体が言うことを聞かない状態。負けたらどうしようとかライバルを意識しすぎた」と振り返った。この日は兵庫で中学時代の恩師らの温かい声援を受け、本来の自分を取り戻した。「自分に勝つことに集中できた」とプレッシャーを払拭し「他人のタイムを意識するよりも自分が理想とする、見ている人がワクワクする走りができた」と元気に走る姿を披露できた。

 今後は米国の大会で1500メートルを走り、カタールで行われる世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグへの出場を予定。「五輪を意識するとまだ勝負できる力ではないが、過去の自分に比べて確実に進歩している。それが爆発的なパワーとなったところが五輪に合えばいい」とパリを見据える。懐かしい空気に背中を押され「五輪でも、昔から近くで応援してくれた方々に感動を届けることがしたいと改めて思った」と、走る楽しさを再確認した。

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