瀬戸大也、現役復帰もパリ落選の妻・馬淵優佳さんの無念も「自分が背負う」危機乗り越え3度目五輪「チャンスに感謝」

 競泳男子200メートル個人メドレーで、3大会連続となる今夏のパリ五輪代表に決まった瀬戸大也(29)=CHARIS&Co.=が28日、都内で取材に応じた。失意の東京五輪や選考会での落選危機を経て、男子代表では最年長となったベテランは「競技をさせていただける時点で幸せなこと。五輪に対して色んな思いがあるが、まずは(代表に)決まったことがすごくよかった。あとはパリはお祭りだと思うので、立たせてもらえることに(感謝して)その瞬間を楽しみながら戦いたい。五輪もハッピーでいきたい」と声を弾ませた。

 昨秋からはオーストラリアに拠点を移し、多くの有望選手を指導するマイケル・ボール・コーチに師事。現在は家族も移り住み、妻の馬淵優佳さん(29)が朝夕の食事をつくってくれるなど、家族のサポートも受けている。今回苦しみながらも代表を決めた後は「良かったね」と家族に祝福されたといい、「子どもたちも今回選考会は見に来ていないが、パリは見に来る予定なので、子どもたちの前で頑張っている姿をしっかり見せて、夢を見せられたらいい」と語った。

 また、東京五輪後は、優佳さんも飛び込み競技で現役復帰しパリ五輪出場を目指したが、夢舞台には届かなかった。妻の挑戦や無念を間近で見てきた瀬戸は「やっぱり、(優佳さんの分もという)その思いもある。優佳がチャレンジして行けなかったところも自分が背負う」と語った。「優佳以外にも、競泳の仲間や同級生も頑張って戦ってきた中で(パリに)行けなかった人がたくさんいたので、そういう(悔しい)思いも背負って自分がやれることをやりたい」と発奮材料に変えた。

 今回、代表選考会では本命の400メートル個人メドレーでまさかの落選となり「引退も頭によぎった」と告白したものの、崖っぷちで挑んだ200メートル個人メドレーで3度目の五輪切符をもぎ取った。「やっぱり五輪に行きたいし、すごく楽しみな気持ちになっている。もう一回、五輪で結果を出すチャンスを勝ち取れたことに感謝し、夢の舞台を楽しんでいきたい」と前向きに語った。

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