崖っぷちから五輪切符の瀬戸大也「引退もよぎった」失意の東京五輪経て、本命種目落選ショックも再起「やっぱり五輪は楽しみ」

 競泳男子200メートル個人メドレーで今夏のパリ五輪代表に決まった瀬戸大也(29)=CHARIS&Co.=が28日、都内で取材に応じた。前週の代表選考会で3大会連続の五輪切符を獲得したが、本命の400メートル個人メドレーは2位に入りながらも派遣標準記録をわずかに切れず、まさかの落選。レース直後は落胆し「正直やり尽くした感はあって、引退も頭の中によぎったりした」と告白した。

 自他共に認めるポジティブ男も、本命種目だった400メートルで代表切符を逃した直後は「ネガティブになった」と明かした。集大成と位置づけ人生を懸けて準備していた東京五輪が1年延期となった時から、夢舞台に対する愛憎まみえる複雑な思いを抱えてきただけに、「(今回)400が終わった時点で、五輪に行けなかったら行けなかったで、世界選手権で金メダルも取ってきて、かなりやり尽くした感はあるよなと。引退も頭の中によぎったりして、別に行けなかったら行けなかったで(いい)」と、消極的な心境になっていたという。

 ただ、最後の望みとなった200メートル個人メドレーでは底力を発揮して五輪切符をもぎ取った。「(代表に)決まった後、やっぱり五輪に行きたいし、五輪はすごく楽しみだという気持ちにもなっている。延期でうまく調整できなかった東京五輪から(再起して)、もう一回、自分も五輪で結果を出すチャンスを勝ち取れた。そこに感謝して、自分の夢舞台を楽しんでいきたいという思いで今はいます」と前向きに語った。

 今大会、男子では最年長となった29歳のベテランは「競技をさせていただける時点で幸せなこと。五輪に対して色んな思いがあるが、まずは(代表に)決まったことがすごくよかった。あとはパリはお祭りだと思うので、立たせてもらえることに(感謝して)その瞬間を楽しみながら戦いたい。五輪もハッピーでいきたい」と笑顔。レースに向けては「自己ベストが2020年で止まっているので、記録の更新が1番の目標。(世界王者の)マルシャンを倒しにいくというよりは、自分を負かしたい、自分に勝ちたいっていうのがブレてなくて、そこを超えたらメダルもついてくると思う。とにかく自分のことに集中する」とターゲットを明確にした。

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