ちょんまげ頭の尊富士 新入幕単独全勝ターン「緊張は今までしたことない」 1場所15日制定着後初

 「大相撲春場所・8日目」(17日、エディオンアリーナ大阪)

 新入幕の尊富士が竜電を押し出し、土つかずの8連勝で勝ち越しを決めた。新入幕力士が8日目を終えて単独トップとなるのは、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降初めて。ストレート給金は11年技量審査場所の魁聖以来6人目となった。大関陣は霧島が翔猿に屈して6敗目。貴景勝、豊昇龍、琴ノ若はそれぞれ2敗をキープ。平幕大の里は唯一の1敗を守った。

 ちょんまげ頭の24歳はプレッシャーとは無縁だ。尊富士が土つかずのまま、給金相撲をあっさりクリアした。竜電に低く当たると、左四つで右上手を引いて前進。休まず攻めて最後は押し出した。勝ち越しが懸かった取組にも「緊張は今までしたことがないですね」。あっけらかんと答えてみせた。

 新入幕のストレート給金は魁聖以来13年ぶり6人目。単独先頭ターンは1場所15日制の定着以降では初めてだ。そんな快挙にも「そういう記録もあるんだなっていうぐらい」と興味を示さず。「勝ち越したからって変わらない。一日一日しっかり土俵を務めることを頑張ろうと思う」と、浮かれる様子は皆無だった。

 8連勝は「全く想像していなかった」快進撃。場所前は「どこまで幕内の土俵でやれるか不安はあった」という。しかし、そこは横綱照ノ富士を筆頭に幕内5人を擁する伊勢ケ浜部屋。「部屋では幕内力士としかやっていないので」と、レベルは肌で感じて分かっていた。

 9日目は小結阿炎との初の三役戦が組まれた。尊富士は「特に変わらない。しっかり頑張ります」と気負いはない。勝ち越しの次の目標は「幕内で勝つというよりは、横綱と一緒に土俵入りしたいのはあるけど…」と大銀杏(おおいちょう)が結えるまでかなわないもの。髪が伸びるのも追いつかないスピードで、1914年夏場所の両国以来110年ぶりの新入幕Vへ突き進む。

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