本田真凜 笑顔の引退会見「幸せな競技生活でした」 今後はプロスケーターに「いろんなことにも新しく挑戦」

 フィギュアスケート女子で16年世界ジュニア女王の本田真凜(22)=JAL=が11日、都内で引退会見を行った。5日にマネジメント会社を通じて今季限りでの現役引退を発表していた。白色のパンツスーツで登場した本田は「幸せな競技生活でした」と終始晴れ晴れとした表情で語り、涙はなかった。約100人の報道陣と14台のカメラの前で約30分間思いを語り、今後はプロスケーターとして活動していく方針を示した。

 やりきったと思えるからこそ、笑って勝負の銀盤を去ることができる。引退発表から6日、会見場に登場した本田は終始晴れやかな表情だった。集まった約100人の報道陣を前に、白い歯をのぞかせながら言った。「良いときも、そうでない時も、いろんな時がありましたけれども、幸せな競技生活だったと思います」。氷上を彩ってきたヒロインの、心からの笑顔だった。

 2歳で競技を始め、16年には世界ジュニア選手権で優勝。期待の新星として一気に注目を集めたが、シニア転向以降は苦しい時期が続いた。「どんな時もカメラの方が一緒で。小さい頃の私はそれですごくつらいなと思うことももちろんあった」。周囲の期待と成績とのギャップに悩み、葛藤した。それでも逃げず、氷の上に立ち続けたからこそ、改めてこの競技の魅力に気付けた。「今の方がスケートがすごく好き。幸せだと思います」-。

 引退については「大学4年で競技の場から離れるのはもうずっと決めていた」と明かした。現役最後の試合は9年連続出場権を獲得した昨年12月の全日本選手権。右骨盤の故障を抱えながら強行出場し、ショートプログラム最下位でフリー進出を逃した。現役最後の演技となったが「心を込めて演技ができた。思い残したことはない」。気持ちが揺れることはなかった。

 今後はプロスケーターとして活動する。「もしチャンスがあればいろんなことにも新しく挑戦したい」と活動の幅は制限しない方針だ。新たなスタートを切った22歳の可能性は無限に広がっている。

 ◆本田真凜(ほんだ・まりん)2001年8月21日、京都市出身。5人きょうだいの3番目として生まれ、2歳でスケートを始めた。16年の世界ジュニア選手権で初出場初優勝、17年同大会は銀メダルを獲得した。16年全日本選手権はシニア勢に食い込み4位。今夏の「ワンピース・オン・アイス」ではネフェルタリ・ビビ役を務めた。妹に女優の望結(19)と紗来(16)。趣味はカメラ。161センチ。

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