日本相撲協会は２５日、大相撲初場所（来年１月１４日初日、両国国技館）の番付を発表した。新入幕を果たした島津海（放駒）は、東京都足立区の同部屋で会見し「うれしい。入門した時に幕内に上がりたいと思っていた。番付の文字が大きくなって、やっと実感した」と頬を緩めた。

　西十両２枚目だった九州場所で９勝を挙げ、初土俵から１２年目の新入幕。「早くもないし、各段優勝もないし、十両で２桁勝利もないけど、少しずつ上がってこられた。コツコツやれば番付は上がってくるんだな」と言葉に実感を込めた。

　先代師匠で元大関若嶋津の日高六男さんにも報告。「おめでとう」と祝福されたという。同じ鹿児島県出身でしこ名の島津を受け継ぐだけに「先代に中３の時に出会って、大相撲という選択肢をいただいて入ってきた。先代の喜ぶ姿を想像するのが原動力になっている。喜んでもらえる報告をどんどんしていけたら」と、さらなる孝行を誓った。

　もろ差しを得意とする２７歳は「まずは勝ち越し。三賞、技能賞を狙っていきたい」と初場所の目標を設定。「もろ差しは普通の人よりは（技能賞に）評価されやすいので」と説明し、師匠の放駒親方（元関脇玉乃島）に「敢闘賞はいいの？」と水を向けられても「技能賞がいいです」と、笑顔でこだわりをのぞかせた。