「スケートボード・ストリート世界選手権」（１７日、有明コロシアム）

　日本初開催で、来夏のパリ五輪予選第５戦を兼ねる男子決勝が行われた。２１年東京五輪代表の白井空良（ムラサキスポーツ）が初優勝。２位には根附海龍（かいり）、３位には五輪王者の堀米雄斗（ＭＩＸＩ）が入り、日本勢がメダルを独占した。

　ハイレベルな戦いだった。序盤はトリックを全て成功させた根附が先行。２位に白井、３位に堀米と続いた。技一つの完成度で争うベストトリックに入ると、白井が反撃開始。１本目で９５・６６点をたたき出し、その後も９０点台を連発した。堀米も高難度の技を次々と決め、日本勢のハイレベルな戦いに会場が沸いた。

　メダルセレモニーでは、日の丸国旗が３枚なびいた。堀米は「日本のレベルが上がって、ハイレベルになってきた。自分もベストを尽くして結果を残していきたい」とうなずき、新王者となった白井も「一番難しいのは日本人の争いだと思う。みんな本当にうまい」と語った。

　東京五輪以降、アーバンスポーツの祭典の「Ｘゲーム」を始め、ストリートの世界最高峰プロツアーの「ストリートリーグ（ＳＬＳ）」、そして「世界選手権」と次々に日本初開催の国際大会が増加している。スケートボードの普及を以前から口にしている堀米は「映像で見るより会場で見るのは違うと思う。こういう機会をつくってくれてありがたい」と感慨深げに話した。