翠富士 かたき星 弟弟子破った平戸海を一蹴 混戦V争い残った「新三役に上がりたい」

 「大相撲九州場所・11日目」(22日、福岡国際センター)

 翠富士が平戸海との平幕3敗対決を制して勝ち越しを決めた。優勝争いでもトップを1差で追走。弟弟子の熱海富士に負けじと場所を盛り上げる。大関霧島は関脇若元春を下して2敗をキープ。関脇琴ノ若も大関貴景勝を破って2敗を守った。トップは2敗で霧島、琴ノ若、熱海富士の3人が並び、3敗で大関豊昇龍ら4人が続く。

 オレも忘れるなとばかりに、翠富士が土俵で躍動した。好調の平戸海にまわしを許さず、もろ差しになって寄り立て、最後は左ハズで力強く押し出し。ご当所の相手に送られた大応援をため息に変えてみせた。

 「とりあえず早めに勝ち越せた。だいぶうれしい」。晴れやかな笑顔に喜びがにじんだ。取組前の花道奥では、先に白星を挙げて引き揚げてきた熱海富士とグータッチ。「アイツのパワーをもらったので」と明かして、また笑った。

 めきめきと成長を続ける同じ静岡県出身で静岡・飛龍高の後輩でもある弟弟子は、翠富士にとって、もちろんかわいい存在。熱海富士が7日目に敗れた平戸海戦が組まれ「朔太郎(熱海富士)のかたきをとらないと」と燃えていた。一方で「後輩だし、抜かれたくない気持ちも、上にいたい気持ちもある。いい刺激にはなる」。兄弟子のプライドにかけて負けてはいられない。

 春場所では初日から10連勝後「優勝を意識して」5連敗と失速。今度は追う展開で「普通にとれている」と気負いはない。「(新)三役に上がりたいとは思っている。残りしっかり勝ったら可能性はある」と虎視眈々(たんたん)。一躍ブレークした後輩とともに、賜杯レースの中心に躍り出る。

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