佐藤駿 自己ベスト91・61でSP3位 高橋大輔さん流で表現面アップ「自分に集中できた」

 「フィギュアスケート・スケートアメリカ」(20日、アレン)

 男子ショートプログラム(SP)で佐藤駿(19)=エームサービス・明大=が自己ベストの91・61点で3位につけた。シニア転向の吉岡希(法大)が自己最高を大幅に塗り替える87・44点で4位。壷井達也(シスメックス)は72・57点で9位と出遅れた。イリア・マリニン(米国)が104・06点で首位発進。全6戦の総合成績で6位までがGPファイナル(12月・北京)に進む。

 下を向いたのは演技後、両手を腰に当てて一息ついた一瞬だけ。佐藤は視線を常に上げ、観客と対話するように情熱的なタンゴを演じた。4回転フリップで着氷が乱れながら、SPの自己ベストを約4点更新し「本当に自分に集中できて挑めたので良かった」と会心の笑みを浮かべた。

 今季に向けて得意なジャンプ以外の強化を重視してきた。参考にしたのが元世界王者、高橋大輔さんの滑り。表現面で早くも成果を示し「ステップとスピンでしっかりと(最高難度の)レベル4を取れたことは、すごくうれしかった」と総合力の底上げを実感した。

 左肩手術から復活した昨シーズンにGPファイナル初進出、四大陸選手権3位と躍進した19歳。「佐藤駿が変わった、と見せられる演技がしたい」と目指す理想も高い。

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