黒姫山 41年ぶり勝ち名乗り!“デゴイチ”祖父のしこ名継いだ孫が白星発進「覚えてもらっているのはうれしい」

 丹治(手前)を破った黒姫山(撮影・和田康志)
 白星発進した黒姫山
 黒姫山が突き落としで丹治を破る
3枚

 「大相撲名古屋場所・2日目」(10日、ドルフィンズアリーナ)

 東幕下51枚目の田中山改め黒姫山(境川)が丹治(荒汐)を突き落として白星発進した。しっかりと踏み込んで当たると、左からのいなしに相手がバランスを崩して勝負あり。「良かったです。最近は全然初日に勝てていなかったので」とホッとした表情を見せた。

 4年前に他界した祖父は、強烈なぶちかましを武器に“デゴイチ”の愛称で活躍した元関脇黒姫山。由緒あるしこ名を「顔が似ていると言われる」という孫が41年ぶりに復活させた。ファンからの声援などで、あらためて存在の大きさを痛感。「昔の力士だけど、祖父を覚えてもらっているのはうれしい」と顔をほころばせた。

 5年前に入門した頃から、黒姫山を名乗りたい気持ちはあったという。3月末に改名を提案した師匠の境川親方(元小結両国)からは「あまりプレッシャーを感じるな。自分の色を出していけ」と助言を受けた。

 祖父の相撲の映像をよく見るという黒姫山。曽祖父の元関脇北の洋の速攻相撲も「取り入れるようにしている」と研さんを重ねる。番付発表前には、今場所からの改名を祖父の墓前に報告した。41年ぶりに響いた黒姫山の勝ち名乗り。偉大な足跡を追い「上に上がれるように、一つでも多く白星を重ねていけたら」と出世を目指す。

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