卓球・張本智和が難敵・戸上を退けV 大の字で歓喜 ユニホーム脱ぎも「尊敬を込めて『ダー!!!』という感じ」

 優勝を決め大の字の張本智和(撮影・金田祐二)
 優勝を決め女性ファンにユニホームをプレゼントする張本智和(撮影・金田祐二)
 優勝を決めポーズをきめる張本智和(撮影・金田祐二)
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 「卓球・Tリーグ・ノジマカップ」(18日、東洋大赤羽台キャンパス)

 24年パリ五輪代表選考ポイント対象大会を兼ねて行われた。男子シングルス決勝では21年東京五輪代表の張本智和(19)=智和企画=が、全日本王者の戸上隼輔(明大)をフルゲームの末に4-3で退けて優勝を果たした。

 5月の世界選手権の疲労もあり、体調は「今年で一番最悪」だった。せきも1週間止まらない状態が続いているため、この日は自身の代名詞でもある「チョレイ」などの雄たけびは封印。優勝が決まった瞬間は声を発さずに大の字に倒れ込み、喜びを心の中で噛みしめた。またユニホームを脱いで、会場の最前列で応援するファンにプレゼントした。

 「戸上選手への尊敬を込めて『ダーッ』という感じですね。中国選手と同じくらい手ごわくて難しい相手。日本人に勝って、こんなに喜べているのは全日本で水谷さんに勝ったぶりぐらい。僕にとって高い壁だった。ちょっと信じられない」

 試合では「ブロックは1球まで。次はミスしても打つ」と決めて、序盤から積極的に攻め続けた。1月の全日本選手権、5月の全農カップ・平塚大会の決勝で敗れた難敵に雪辱し「リスクを背負わないと勝てない相手。こういうプレーが戸上選手や中国選手に勝つために必要。今日は自分の方が強いと思い込んでプレーしていて、それが嘘じゃないと証明できた」と胸を張った。

 27日に20歳を迎える張本。来年に迫ったパリ五輪、28年ロサンゼルス五輪と20代では大きな戦いが続いていく。「現役生活で勝負の10年間になる。五輪チャンピオン、世界チャンピオンになるなら、この10年。そのための経験は10代でたくさんしてきた。20代いろんな王者になるための準備は整ったと思う。あとは自分次第」と、決意をにじませた。

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