レスリング藤波朱理 五輪女王撃破&吉田沙保里超え121連勝も喜び“封印”「まずは明日勝ってから」決勝へ臨戦態勢
「レスリング・明治杯全日本選抜選手権」(16日、東京体育館)
世界選手権(9月、ベオグラード)代表選考会を兼ねて行われた。女子53キロ級準々決勝で、21年世界女王の藤波朱理(19)=日体大=は東京五輪金メダルの志土地真優(旧姓向田、25)=ジェイテクト=と初対戦し、5分37秒でフォール勝ち。続く準決勝でも勝利を挙げ、公式戦連勝記録を121に更新。吉田沙保里が持つ119連勝を超えたが、パリ五輪代表選考につながる17日の決勝を控えるだけに「(連勝は)特に何も思っていない。今は目の前のパリ五輪優勝という目標を考えている。まずは明日、自分のレスリングで勝ち切りたい」と頂点だけを見据えた。
今大会初戦から、いきなり五輪女王との初対戦が実現した。第1ピリオドはがぶり返しから失点するなど3-2で折り返したが、第2ピリオドはグラウンドに持ち込んでフォール勝ち。「ずっと(試合を)やりたかった」という志土地から真価を証明する殊勲星を挙げたものの、「(勝って)自信にはなったが、決勝が残っているので。明日しっかり勝ち切ってから話したい」と喜びは“封印”。すぐに決戦に向けた減量で臨戦態勢に入った。
決勝には55キロ級全日本女王の清岡もえ(19)=育英大=が勝ち進んできた。勝てばパリ五輪切符に大きく近づく大一番を前に、藤波は「よく知っている選手だが、絶対にパリ五輪に行くのは自分なので。絶対に譲りません!頑張ります」と語気を強め、ボルテージを高めていた。
◆24年パリ五輪への道 今大会は9月の世界選手権(ベオグラード)代表選考会を兼ねており、昨年12月の全日本選手権を制している藤波は、今回も優勝すれば代表に決定。さらに、世界選手権でメダルを獲得すれば、パリ五輪代表に決まる。




