元関脇逸ノ城が引退「日本に出てきて良かった」腰痛悪化で決断「体がついていかない」

 引退会見に臨んだ元関脇逸ノ城
 師匠の湊親方(右)と引退会見に臨んだ元関脇逸ノ城
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 日本相撲協会は4日、元関脇逸ノ城(30)=湊=が引退届を提出し、受理されたと発表した。持病の腰痛の悪化が原因。東京・両国国技館で会見した逸ノ城は「しょうがないという感じ。体の方が良ければもっとやりたかった。気持ちはあるけど、体の方が一緒についていかない」と無念さをにじませた。

 14勝1敗で十両優勝した春場所後に腰の状態が悪化。「歩くのも、横になるのもかなりつらい」と話すほどで、稽古もできなかったという。師匠の湊親方(元幕内湊富士)に引退の意向を伝え、慰留にも意志は固く、最終的には2日に引退が決定。夏場所(14日初日、両国国技館)では西前頭13枚目で再入幕を果たしていた。

 2010年にモンゴルから鳥取城北高に留学。14年初場所、幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏むと、一気に番付を駆け上がった。新入幕の同年秋場所では優勝争いを展開して13勝。旋風を巻き起こした。その後は腰痛に苦しめられながら、22年名古屋場所では初優勝も飾った。

 9年間の力士生活は故障でピリオドを打つことになったが「日本で相撲をやれて、いろんな人に応援してもらった。日本に出てきて良かった。感謝してます」と後悔はなし。幼少期からテレビ越しに憧れた大相撲の世界で結果を残し「最初は幕内に上がって、テレビでモンゴルのみなさんに自分を見てもらうのが夢だった。幕内に上がった場所が一番うれしかった」と思い出を振り返った。

 今後については「今のところは何も考えていない」とし、断髪式の開催も未定。相撲協会には残らず第二の人生を歩む。「しっかり次の人生を一生懸命やっていきたい」と話した。

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