“かなだい”村元哉中、高橋大輔組が引退報告 高橋「僕自身の膝が限界」 時に歩けず練習できない時期 2月四大陸後に高橋が決断
フィギュアスケート・アイスダンスで、1日にともに現役を引退することを発表した“かなだい”こと村元哉中(30)、高橋大輔(37)組=関大KFSC=が2日、都内で引退報告を行った。
当初は会見を予定していたが、本人たちの「フランクにいつも通りやりたい」との希望で、立ちながらの囲み取材方式となった。
高橋は「村元哉中、高橋大輔は今シーズンをもって、競技会から引退することを報告させていただきます。僕としてはまた新たなスタートだなと感じている」、村元は「3季終えて、色んなことを経験して、アイスダンスの競技生活から引退することを決断しました」と、語った。
高橋は2月の四大陸選手権後に村元に引退の意思を伝えたことを明かした。「国別対抗戦前に発表しようと思ったんですけど、タイミングを逃してしまい、申し訳ないことをしてしまった。僕自身の右膝が限界を感じた。競技レベルでパフォーマンスする、レベルをとる技術的な部分で努力ではどうしようもないところにきてしまった。体がついていかないというのを、それを今季感じてしまった。もう続けても、成長の部分でやっていけないと」と、理由を説明。ときに歩けなくなり、練習ができない時期もあったという。村元は「限界は感じていないが、これ以上のパートナーはいない。新しいパートナーを探すことはまったく考えなかった」と、ともに引退することを受け入れたことを明かした。
14年のソチ五輪後に一度現役を引退している高橋。前回との違いについて問われると、「前回は自分の中で、ケガで世界選手権に出れず、すっきりしない形だった。今は次にやりたいことも明確にある。一度引退したからこそ、心の準備も分かりながら、全部準備ができての引退。2回目は戻れないので。もう大丈夫。十分やりきった。すっきりしてます」と、晴れ晴れとした表情で語った。
2人は前日にチームのインスタグラムで、現役引退を発表。高橋が「今回、皆さまにご報告したいことがあります」と切り出し「今シーズンを持って競技生活から引退する事を決断いたしました」と報告した。村元が「ふたりで色々話しあって決めた事なんですけど、明日、記者の皆さまには記者会見を開きます」と続き、ファン向けのインスタライブを行うこともアナウンスした。
高橋はシングルスケーターとして06年トリノ五輪に出場し、8位入賞。10年バンクーバー五輪は日本男子初のメダルとなる銅メダル。同年の世界選手権で日本男子初優勝を果たした。14年ソチ五輪は6位で、同年10月に引退。18年7月に現役復帰した。さらに20年にアイスダンスに転向し、村元・高橋組を結成した。
3季目となる2022年12月の全日本選手権アイスダンスで初優勝。3月の世界選手権では、日本勢過去最高タイの11位となり、今後について「じっくり考えます。迷います、多分」(高橋)とコメントしていた。また4月の国別対抗戦後には「1シーズン1シーズン。これで最後になってもいいと今季のスタートを切った」とも話していた。



