“かなだい”自己ベスト締め! 16年ぶり奇跡の「オペラ座の怪人」 来季進退「これから考える」

フリーダンスで演技を披露する村元哉中、高橋大輔組(撮影・佐々木彰尚)
フリーダンスで演技を披露する村元哉中、高橋大輔組(撮影・佐々木彰尚)
高橋大輔と抱き合う長光臨時コーチ(撮影・佐々木彰尚)
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 「フィギュアスケート・世界国別対抗戦」(14日、東京体育館)

 アイスダンスのフリーダンス(FD)が行われ、日本代表の“かなだい”こと村元哉中(30)、高橋大輔(37)組=関大KFSC=は、自己ベストとなる116・63点だった。前日のリズムダンス(RD)では、自己ベストに迫る78・38点で4位につけていた。今回はチーム戦のため合計点では争わないが、RD、FDの合計195・01点も自己最高スコアとなった。

 心がひとつになった。ステップ、ツイズル、華麗なリフト。演技が進むたびに歓声が強くなる。すべての要素で加点を得たノーミス演技を終え、総立ちの観客の前で両手を掲げてガッツポーズした2人は、万感の表情でハイタッチ。さらに思いがあふれ出たように抱き合った。

 「この場所で、自分たちにとって最高の演技ができてよかった」と高橋。FD曲「オペラ座の怪人」は、高橋がシングル時代の07年、今回と同じ東京体育館で行われた世界選手権のフリーで使用した曲。21歳の若武者は、ショートプログラム(SP)3位からフリー1位と健闘し、日本男子初の表彰台となる銀メダルを獲得した。

 16年の時をへて、1人で演じた“ファントム”には“クリスティーヌ”というパートナーができた。この日、村元は午前の公式練習を終えるとホテルに帰り、シングル時代の高橋の「オペラ座の怪人」を見てから本番に臨んだという。「16年たって(自分がともに演じたことに)感動した。幸せな4分間だった」と振り返った。

 今回はアイスダンスで師事するマリーナ・ズエワ・コーチが不在。代わりに、高橋が中学時代からシングルの指導を受け、五輪、世界選手権のメダリストへと育てた恩師、長光歌子コーチ(72)がリンクサイドに立った。さまざまな縁のつながりを2人は「奇跡」と呼ぶ。

 世界選手権(3月、さいたま)、今大会と2試合連続で、RD、FDともノーミス演技でカップル3季目を締めた。「やればやるほどお互いがわかり合える。どんどんそういうことが増えていく」と高橋。手応えは確実に強くなっている。

 一方で来季については「1シーズン1シーズン(考える)。これで最後になってもいいと思って今季のスタートを切った」と話した。今後はアイスショーの予定が続くため「その間に考える。今はチームの応援をしたい」と、まずは応援席でチーム・ジャパンをけん引する。

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