藤井直伸さん死去 五輪戦士らも悲しみ エース西田有志「成長も結婚も、藤井さんなしでは」

 バレーボール男子東京五輪代表の藤井直伸さんが3月10日に死去したことが12日、分かった。所属の東レが発表した。31歳だった。藤井さんは2022年2月に自身のインスタグラムで胃がんのステージ4と医師から宣告されたことを公表。闘病中だった。

 東京五輪からわずか1年半での早すぎる別れ。代表でともに戦った選手や、所属の東レでチームメート、日本のバレー界全体が悲しみに包まれた。

 五輪でともに戦った日本代表のエース、西田有志は自身のツイッターで「藤井さんには感謝してもしきれないほど面倒を見て頂きました。自分がここまで成長できているのも、結婚が出来たことも、全て藤井さんなしではこのような人生にはなっていませんでした。本当に感謝しています。ありがとうございました。心よりお悔やみ申し上げます」と、思いをつづった。西田有志は今年、女子のエース古賀紗理那との結婚を発表している。

 東レのチームメートだった日本代表の高橋健太郎は、訃報を受けてインスタグラムを更新。「天命とは、運命とは何か。藤井さんほど明確な目標を立て、夢に向かって強く太く生きている人間に限ってなぜ、世の中は無情だと思ってしまいます」と、無念さを吐露した。東レはこの日、Vリーグのレギュラーラウンドで、堺ブレイザーズに3-0で快勝。くしくも藤井さんの背番号と同じ、21勝目だった。チームツイッターでは試合直後、選手が集まり藤井さんの背番号21のユニホームを掲げる写真を投稿していた。

 日本バレーボール協会・会長の川合俊一氏は追悼のコメントを発表。「突然の訃報に言葉が見つかりません。闘病生活を始められてからご本人が発信されていた情報には、いつもバレーボールに対する愛が溢れていました。そんなチャレンジ、努力を積み重ねてきた藤井選手の日の丸を背負った雄姿を二度とコートで見ることができないと思うと悲しみでいっぱいです。どうか安らかにお休みください。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」などと記した。

 藤井さんはセッターとして、16-17年シーズンに所属の東レを8年ぶりの優勝に導いた。17年に全日本に初招集。18年アジア選手権優勝に導くなど存在感を発揮し、東京五輪代表にも選出されるなど、今後の活躍にも期待が集まっていた。

 しかし、22年2月に胃がんが発覚。妻は女子元日本代表の佐藤美弥さん。2021年9月26日に結婚したばかりだった。

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