JOC山下会長、五輪談合逮捕者に遺憾「厳粛に受け止めている」札幌招致へまた痛恨「より厳しい状況に」

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(65)が14日、都内で定例会見を行った。東京五輪・パラリンピック組織委員会をめぐり、テスト大会に関する談合疑惑で大会運営局元次長らが逮捕されたことを受け、「逮捕の事実は非常に厳粛に受け止めている。われわれ(JOC)が把握しているのは報道の情報のみで、今後の動向を注視していかなければいけない。スポーツに関するイメージがまた傷ついたこともまた事実」と述べた。

 札幌市とともに招致を目指している2030年札幌冬季大会については現在、五輪汚職の影響も踏まえて機運醸成活動を停止しているものの、さらに追い打ちをかける事態となった。今秋をめどに市民への意向調査を行う予定だというが「札幌に対しても、より厳しい状況になっていると認識している」と山下会長。「一連のスキャンダルで五輪、スポーツに対する信頼が大きく揺らぎ、傷ついたのは疑いようのない事実。これは厳粛に受け止めないといけない。どうやってこの傷ついたイメージを回復していくかが最優先」と話した。

 また、一連の不祥事を受けてスポーツ庁やJOCが設置した、今後の大規模スポーツ大会運営の在り方を検討するプロジェクトチーム(PT)が10日、適正な運営体制をつくるための指針案を公表している。札幌五輪などで今後設置されうる組織委員会が遵守すべき規範として、理事会とは別の諮問機関を設けるなど11の原則を規定したが、山下会長は「非常にいい形のものをつくっていただいた。これをいかに周知し、(再発防止への)実効性を持たせるかが大事」と強調。「今後の大規模な大会で再びそういうこと(不祥事)が起きないように、PTの指針案に基づいた中で1つ1つ信頼を回復していくことが必要」と語った。

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